霞 (暁型駆逐艦)

駆逐艦霞 (初代)

日本の海軍において、駆逐艦霞は特異な役割を果たした艦船であり、歴史的な背景を持った艦艇です。霞は、暁型駆逐艦の2番艦として位置付けられていますが、同名の朝潮型駆逐艦とも混同されるため、「霞 (初代)」あるいは「霞I」という表現が用いられます。

艦歴の概要

駆逐艦霞の艦歴は1902年1月23日にその進水から始まりました。当初の艦名は第十四号駆逐艦でしたが、進水後に「霞」と命名され、1902年の2月14日にはイギリスのヤーロー社で竣工しました。その後、同年3月10日に日本に回航され、6月15日には横須賀に到着しました。

1904年に突如として日露戦争が勃発し、霞は第1艦隊第1駆逐隊に所属して戦闘に参加しました。この年の8月12日には、僚艦の朝潮と共にロシアの駆逐艦「レシーテリヌィ」を捕獲する活躍を見せます。翌1905年の日本海海戦にも参加し、日本海軍としての名声を高めました。

その後、1905年12月に艦種が駆逐艦に変更されると、1912年には三等駆逐艦として再評価されます。さらに1913年の4月1日には、駆逐艦籍から外れ、雑役船に編入され「霞丸」と改称されました。

特に1914年には、青島の戦いに参加し、その存在感を示しました。1920年7月には再び霞と名付けられましたが、1921年6月21日には今後の廃船が決定され、その運命が示されました。

艦長と指揮官たち

駆逐艦霞には、多くの艦長が在籍しました。回航委員長としては大島正毅少佐が1901年7月から1902年2月まで、そして艦長には1902年2月から1904年9月まで同じく大島正毅が兼任していました。その後は、白石直介少佐、井口第二郎大尉、相羽恒三少佐などが艦長を務め、各々が艦艇を指揮しました。

特に注目すべきは、駆逐艦長として務めた井口第二郎大尉や角田貫三大尉など、数名がその指導力で艦の運営に寄与しました。また、艦長の中には長期にわたり艦を指揮した将官もおり、艦の成長に大きく貢献しています。

整理と管理の記録

艦歴の詳細な記録は『日本海軍史』や『海軍制度沿革』などの資料に基づいており、艦長や士官の履歴も丁寧に記録されています。特に、艦長の交代や、艦の種別変更、戦闘参加などは、海軍の運用において重要な情報として扱われました。

駆逐艦霞は、日露戦争という歴史的な舞台でその名を刻み、後の海軍においても重要な役割を担い続けました。その歴史は、日本海軍の発展を支える重要な一端を担っています。

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