青い炎シンドローム

飯田里穂さんの通算3枚目となるシングルとして、「青い炎シンドローム」が2016年12月14日に徳間ジャパンコミュニケーションズよりリリースされました。

この楽曲は、テレビ東京系列で放送されたアニメ「デジモンユニバース アプリモンスターズ」の、放送開始となる第1話から第13話までのエンディングテーマとして起用されています。飯田さんにとって、自身の楽曲がアニメの主題歌・挿入歌として採用されたのはこれが初めてであり、記念すべき初のアニメタイアップシングルとなりました。

楽曲の制作には、日本の音楽界を代表するクリエイター陣が名を連ねています。作曲は、数々のヒット曲を生み出してきた筒美京平が手掛け、深みのあるメロディーを生み出しました。一方、作詞は、人気音楽ユニット「真心ブラザーズ」のメンバーである桜井秀俊が担当しています。桜井氏には、歌詞を制作するにあたり、「あまり難しい言葉を使わないでほしい」という具体的な要望が伝えられたと言います。この意向を反映し、歌詞には「ドキドキドキドキ」「メラメラメラメラ」といった、小さな子供たちでも耳に残りやすく、口ずさみやすいシンプルなフレーズが多用されており、タイアップ先であるアニメのメインターゲット層を意識した、分かりやすく親しみやすい言葉遣いが特徴です。

本作は、異なる内容の特典が付属する初回限定盤A、B、C、そして通常盤の計4形態で発売されました。初回限定盤AおよびBには、2016年4月16日に東京・赤坂BLITZで開催されたライブ「tour of KISS³」の模様を収録したDVDが封入されています。Aにはライブの前半パート、Bには後半パートがそれぞれ収録されており、異なる内容を楽しむことができます。初回限定盤Cに付属するDVDには、「青い炎シンドローム」のミュージックビデオとそのメイキングやオフショット映像などが収められています。

さらに、本作のジャケットアートワークにも特筆すべき点があります。通常、デザインは外部のクリエイターに委ねられることが多いですが、このシングルのジャケットに用いられている書道作品は、書道師範の資格を持つ飯田さん自身が毛筆で手掛けたものです。アーティスト自身の個性や才能がジャケットデザインに直接反映されている、ファンにとっては特に価値のある仕様と言えるでしょう。

通常盤には、CDに収録される楽曲として、表題曲「青い炎シンドローム」に加え、中国語バージョンの「蒼藍火焰症候群（あおいろかえんしょうこうぐん）」が独占収録されています。これは、中国語圏にもファンを持つ飯田さんの活動背景を踏まえた、通常盤ならではの特典となっています。

本楽曲のために制作されたミュージックビデオも、見どころの一つです。ストーリー性のある映像作品となっており、登場する主要な3人の人物を、飯田さん自身が一人三役として演じ分けています。CDリリースに先立つ2016年11月16日からは、YouTube上でMVのショートバージョンが先行公開され、ファンの期待を高めました。フルバージョンは、前述の通り初回限定盤Cに付属するDVDでのみ視聴することが可能です。

「青い炎シンドローム」は、筒美京平によるキャッチーなメロディーと、桜井秀俊による親しみやすい歌詞、そして飯田里穂さんの透明感のあるボーカルが融合した楽曲であり、人気アニメのタイアップという形で多くのリスナーに届けられました。形態ごとに異なる特典や、アーティスト自身が手掛けたジャケットなど、多角的な魅力を持つシングルとしてリリースされました。

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