青島 (愛媛県)

青島の概要

青島（あおしま）は愛媛県大洲市の西方に浮かぶ小さな有人島です。この島は瀬戸内海の一部であり、長浜港から約13.5キロメートルの距離に位置しています。過去には無人島でしたが、1617年に大洲藩によって開発され、その後1639年に漁師が定住を始めました。現在、青島は急勾配の地形が特徴で、平地は限られており、住民は急斜面に密集した集落で暮らしています。

この島は、歴史的な背景を持つものの、現在の住民は高齢化が進んでおり、人口は年々減少しています。1942年の最盛期には889人の住民がいたものの、その数は今ではわずか5人にまで減少しました。周囲には多数の廃屋や廃校も見られ、地域の孤立した様子を物語っています。特に廃校となった学校の跡地は、歴史を感じさせる場所となっています。

重要な産業

現在、青島の主な産業は漁業です。島内の漁師たちは一本釣りや建網漁を行い、その中でも特にヒジキ漁が盛んです。このヒジキは青島特産として知られ、地域の資源として重要な役割を果たしています。しかし、農業は発展が乏しく、主に海に依存した生活が続いています。

文化と活動

青島では毎年8月に「青島の盆踊り」が行われています。このイベントは愛媛県の無形民俗文化財に指定されており、島民の伝統を継承する重要な祭りです。しかし、高齢化の影響もあり、2014年には開催されなかったものの、2015年には対岸の住民の参加により復活を遂げました。このように、地域の文化はゆっくりと変化しているものの、いまだに大切にされています。

猫たちの存在

青島は「猫の島」としても知られています。島の住民が少なくなった2000年代から、逆に猫の数が増えてきました。特に2013年には100頭以上の猫が生息していると報告され、猫好きな観光客の間で注目を集めるようになりました。しかし、島民の半数は猫を好まないという事実もありますが、何とか共存している状況です。2018年には、全ての猫に対して不妊去勢手術が行われ、管理が強化されました。

アクセスと現状

青島へのアクセスは長浜港からの定期旅客船に限られています。毎日運航されていますが、天候によっては欠航もあり得るため、訪れる際には注意が必要です。島内には宿泊施設や商店はなく、医療機関も閉鎖されてしまいました。水道は船で運ばれ、電気は海底ケーブルで供給されています。

現在、青島は廃屋や自然災害の影響で立ち入りが制限される場所も多く、無人島化の危険性が高まっています。地域住民の減少に伴い、島の将来が懸念されており、今後の動向には注目です。

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