青春の詩 (よしだたくろうの曲)

青春の詩

『青春の詩』は、日本のシンガーソングライターであるよしだたくろうが発表したシングルで、1971年4月25日にエレックレコードからリリースされました。この作品は、彼のファーストアルバムと同じタイトルを冠しており、名曲として広く知られています。

曲の背景と特徴

本楽曲は、ファーストアルバム『青春の詩』からのタイトル曲であることから、拓郎にとって非常に重要な作品と言えるでしょう。リリースされることで彼の知名度は急上昇し、「フォーク界のプリンス」と称されるようになりました。このシングルのジャケットは、拓郎の似顔絵を使用しており、描いたのはエレックレコードの女性社員でした。当時の音楽業界では、レコード会社の社員が様々な制作に携わることが一般的だったのです。

拓郎はシングルの裏面の写真について、「日比谷の野音だと思う」と語っており、当時の音楽シーンを反映した一枚となっています。歌詞では具体的に青春時代を掘り下げ、当時の若者の心情をストレートに表現しています。特に、彼のファーストシングル『イメージの詩』が抽象的な内容であったのに対し、こちらの曲では素直な感情が歌われています。

音楽スタイル

音楽的には、拓郎は自身のスタイルを「ボクはフォークじゃない」と表現し、ベースを前面に押し出したバンドサウンドが特徴です。このため、単純なフォークソングではなく、ブルースロックに近い印象を与えます。特に、歌詞中に登場する「ジュリー!ショーケン!キンチャン!」の部分に関して、拓郎は「憧れてはいない」としつつも、その演奏の腕前を厳しく評価したエピソードも残しています。彼は広島公演を観た際に、演奏が優れているかどうかよりも客席からの歓声が重要だと感じ、自らの音楽のスタンスを決定づけたという背景があります。

歌詞と演奏

歌詞全体について、拓郎は過去のインタビューで「今になるとこの詩の歌詞はよく分からんが、つまらないことは言っていないと思う。20歳そこそこの思いの丈を歌っている」と述べています。この言葉からも、彼の当時の若者らしい気持ちと情熱が伝わります。

また、『青春の詩』は1970年12月15日に公開された日活映画『女子学園 ヤバい卒業』でも使用され、映画の中で拓郎自身が同曲を歌唱しています。このように、シングルは彼の音楽キャリアにおいて非常に重要な位置を占めており、フォーク界で初めて観客から「キャー」と言われたアーティストとしての地位も確立しました。

収録曲

• - Side A: 青春の詩 (3分54秒)
• - Side B: とっぽい男のバラード (3分27秒)

『青春の詩』は、よしだたくろうの音楽スタイルや詩の表現力を showcase する作品であり、歌詞のストレートさとサウンドの独自性が聴く人々に感動を与え続けています。

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