青木冨貴子

青木冨貴子は、1948年7月7日に東京都神田神保町で生まれました。彼女は、青木書店創業者の青木春男の二女として育ちました。

成城大学経済学部を卒業後、神保町の出版社に勤務。その後、1981年に『ライカでグッドバイ』で作家デビューを果たしました。この作品は、カメラマン沢田教一の死を題材にしたもので、彼女のジャーナリスティックな才能を示すものでした。1983年には、女性飛行家アメリア・イアハートの伝説を追った『アメリアを探せ』を発表しました。

1984年、青木は渡米し、『ニューズウィーク日本版』ニューヨーク支局長を3年間務めました。この経験が、彼女の執筆活動に大きな影響を与えたことは間違いありません。在職中から、雑誌『諸君！』で「たまらなく日本人」の連載を開始。退職後はフリーランスのジャーナリストとして、取材・執筆活動に専念しました。1987年には作家のピート・ハミルと結婚し、ニューヨークを拠点に活動しています。

2003年、青木は石井四郎の身の回りの世話をしていた女性と出会い、石井が1945年に綴った2冊の大学ノート「終戦メモ」を発見しました。この発見が、後に彼女が731部隊に関する著作を執筆するきっかけとなりました。

青木の初期の著書には、「青木富貴子」という著者名が使われていました。そのため、書籍検索で「青木冨貴子」の書籍が見つからない場合があります。彼女の代表的な著書には、『ライカでグッドバイ』『アメリアを探せ』『たまらなく日本人』『ニューヨーカーズ』『星条旗のアメリカ』などがあります。また、『731―石井四郎と細菌戦部隊の闇を暴く』は、731部隊の真相に迫った衝撃作として、大きな反響を呼びました。その他にも、『昭和天皇とワシントンを結んだ男 「パケナム日記」が語る日本占領』や『GHQと戦った女　沢田美喜』など、歴史の裏側に光を当てる作品も多数執筆しています。2024年には、夫ピート・ハミルを亡くした悲しみを綴った『アローン・アゲイン　最愛の夫ピート・ハミルをなくして』を発表しました。

青木冨貴子の作品は、アメリカ社会や歴史、そしてそこに生きる人々の姿を、ジャーナリストならではの視点で描いています。彼女の緻密な取材と、読み応えのある文章は、多くの読者を魅了し続けています。

主な著書

『ライカでグッドバイ―カメラマン沢田教一が撃たれた日』
『アメリアを探せ―甦る女流飛行作家伝説』
『たまらなく日本人』
『ニューヨーカーズ』
『星条旗のアメリカ』
『デンバーの青い闇―日本人学生はなぜ襲われたか』
『ジャーナリスティック・アメリカ U.S.A.通信'90～'94』
『「風と共に去りぬ」のアメリカ―南部と人種問題』
『ガボものがたり―ハミル家の愛犬日記』
『目撃 アメリカ崩壊』
『FBIはなぜテロリストに敗北したのか』
『731―石井四郎と細菌戦部隊の闇を暴く』
『ジョン・アルパート―戦争の真実を映し出す』
『昭和天皇とワシントンを結んだ男 「パケナム日記」が語る日本占領』
『GHQと戦った女　沢田美喜』
『アローン・アゲイン　最愛の夫ピート・ハミルをなくして』

青木冨貴子の公式ウェブサイトでは、彼女の活動や作品に関する最新情報が掲載されています。

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