青木秀夫 (知事)

青木秀夫：内務・厚生官僚、そして新潟県知事

青木秀夫（あおき ひでお）は、1903年（明治36年）8月25日に生まれ、2001年（平成13年）1月27日に亡くなった日本の官僚です。内務省と厚生省で要職を歴任し、戦後の混乱期には最後の官選新潟県知事を務めました。

生い立ちと初期のキャリア

栃木県出身の青木は、水戸高等学校を卒業後、1924年11月に高等試験行政科試験に合格。1926年には東京帝国大学法学部を卒業し、内務省に入省しました。山口県属兼社会局属としてキャリアをスタートさせ、その後、地方事務官として地方行政に携わりました。

内務省・厚生省での活躍

内務省では、社会局勤務、鹿児島県社会課長、三重県教育課長、同工場課長などを歴任。その後、地方警視、岡山県警察部保安課長兼工場課長、神奈川県警察部保安課長など、警察部門でも重要な役割を果たしました。さらに、奈良県書記官・警察部長も務めました。

戦時中は厚生省に移り、傷兵保護院補導課長、生活課長、母子課長、軍事保護院総務課長などを歴任。戦後の混乱期には、東北総監府官房主幹、内務省調査官、同大臣官房調査課長として、復興に向けた政策立案に貢献しました。

新潟県知事としての活動

1946年7月、青木は新潟県知事に就任しました。戦後の民主化を推進し、県政の改革に尽力しました。また、知事選挙などの執行にも携わり、1947年4月に知事を退任しました。

1948年2月4日には、兵器処理問題に関連して衆議院不当財産取引調査特別委員会に証人喚問されるという出来事もありました。

その後

公職を退いた後は、中央社会福祉協議会事務局長を務め、社会福祉の発展に貢献しました。

著作

青木は、社会事業に関する著作も残しています。

『社会事業のはなし』 童友書房、1948年
『社会事業の知識』 全国社会福祉協議会、1955年

これらの著作は、当時の社会福祉に関する貴重な資料となっています。

親族

長男の青木保之氏は、首都高速道路協会理事長を務めました。

まとめ

青木秀夫は、内務・厚生官僚として、また新潟県知事として、日本の戦前・戦後復興期に重要な役割を果たした人物です。彼の行政官としての経験と社会福祉への貢献は、今日の社会においても重要な教訓を与えてくれます。

参考文献

日本官界情報社編『日本官界名鑑. 昭和17年版』日本官界情報社、1942年。
歴代知事編纂会編『新編日本の歴代知事』歴代知事編纂会、1991年。
* 秦郁彦編『日本官僚制総合事典：1868 - 2000』東京大学出版会、2001年。

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