青森レインボーパレード

青森レインボーパレード：青森の虹を彩る多様性の祭典

青森レインボーパレードは、青森市で毎年6月、青森駅周辺を舞台に開催されるプライドパレードです。2014年の初開催から、性的少数者（LGBTQ+）の権利擁護と地域社会における多様性の理解促進を目的として、年々規模を拡大し、青森の街に虹を架けています。

パレードの始まり：小さな一歩から大きな輪へ

このパレードの起源は、東京で暮らしていたレズビアンの女性が故郷青森に戻り、パートナーと共にコミュニティカフェ『Osora ni Niji wo Kake Mashita』（通称：そらにじ）を開業したことにあります。カフェ開業を機に、彼女たちは3人で青森駅前を歩き始め、それが青森レインボーパレードの始まりでした。

当初は少人数での開催でしたが、年々参加者は増加。2015年には24人、2016年には45人、2017年には101人、2018年には173人、2019年には208人と、着実に支持を広げていきました。2020年は新型コロナウイルス感染症の影響によりオンライン開催となりましたが、2022年には県内外から約200人が参加する盛況ぶりを見せました。

運営と支援：地域社会からの温かい支え

青森レインボーパレードは、青森レインボーパレード実行委員会によって運営されています。同実行委員会は2014年の発足以来、パレードの開催だけでなく、LGBTQ+に関する情報発信や啓発活動、交流会や勉強会の開催など、多様な活動を通じて、青森におけるLGBTQ+の理解促進に貢献しています。

パレードは、行政や政治団体からの強い支持も受けています。2019年には青森県知事のほか、複数の市町村長から祝辞が寄せられ、複数の政党からもメッセージが届けられました。2022年にはさらに多くの自治体から祝辞が贈られ、青森県選出の参議院議員もパレードに参加。化粧品会社ラッシュの青森県内店舗からの売り上げ寄付など、民間からの支援も活発に行われています。

青森レインボーパレードの意義：地域社会の未来へ

青森レインボーパレードは、単なるパレードにとどまりません。それは、多様な性への理解を深め、誰もが安心して暮らせる地域社会を作るための重要な取り組みです。参加者たちの熱意と、行政・企業・市民からの幅広い支援によって、青森レインボーパレードは、青森の街に希望と活力を与え続ける、かけがえのないイベントとなっています。

これからも、青森レインボーパレードは、LGBTQ+の人々、そして青森のすべての人々にとって、より明るく、より包容力のある未来を創造していくでしょう。

参考資料

* 青森県男女共同参画センター『クローバーあおもり』39巻 (2020年)

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