青森県立五戸高等学校

青森県立五戸高等学校について

青森県立五戸高等学校は、青森県三戸郡五戸町字根岸に位置していた県立の高等学校であり、長く地元の教育の場として親しまれてきました。この学校は、地域で唯一の高等学校として1937年に設立され、2022年3月に閉校するまでの約85年間にわたり、多くの学生を輩出しました。

校の沿革

五戸高等学校の始まりは1928年にさかのぼります。当初は五戸実業公民学校として設立され、1937年には公立青年学校五戸女子実業公民学校に改名され男子の募集を停止しました。1948年には青森県の新学制により青森県五戸高等学校として再設置され、1949年には定時制課程が追加されました。

1951年には県立に移行し、徐々に学生の数も増加。1963年には全日制課程で家政科が設置され、1974年には全日制のみの学校となりました。その後、サッカー部が1957年に創部され、以降、多くの大会に出場し、1986年の全国高校選手権ではベスト8に進むなど、全国的にその名を知られる存在となりました。

サッカー部の栄光

五戸高等学校のサッカー部は特に優れた成績を残しており、全国高校総体には11回、全国高校選手権には14回出場しました。1986年の第64回全国高校選手権ではベスト8進出という輝かしい成果を達成し、多くの選手がプロ選手として活躍しました。最終的な全国選手権出場は1990年であり、終了後も地域でのサッカーの発展に寄与し続けました。

閉校への道

近年、五戸高等学校は青森県教育委員会による教育改革計画の一環として、2017年に八戸西高等学校との統合が提案されました。この提案には地域住民の反発があり、一時的に変更されましたが、2021年度末に閉校する見通しとなりました。2020年度には募集が停止され、サッカー部も最後の試合を経て伝統校の幕を下ろしました。

最後の日々と地域への影響

2021年11月には閉校式が行われ、長い歴史を持つこの学校の最後の記憶が語られました。93年の期間にわたる教育の軌跡は、地域に深く根付いており、町民にとって特別な場所であったことを示しています。五戸町は、2024年には閉校となった本校の土地と建物を宮下宗一郎青森県知事に無償譲渡申請しました。

卒業生の功績

学校が閉校するまでに多くの卒業生が存在し、特にプロサッカー選手や野球選手としても名を馳せる人々を輩出しました。例えば、三浦方義氏は元プロ野球選手として活躍、またサッカー選手の手倉森誠、手倉森浩、下平隆宏、佐藤昌吉、高橋勇菊など、多くの選手が地域の誇りです。これらの卒業生たちは、五戸高等学校での学びを通じてキャリアを築き上げてきました。

閉校は地域にとって大きな損失であり、五戸高等学校の歴史は今後も多くの人に語り継がれていくことでしょう。

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