青田絹江

青田 絹江（あおた きぬえ）: 日本のオルガン奏者

青田 絹江（あおた きぬえ、1962年11月28日生まれ）は、日本を代表するオルガン奏者で、福島県南相馬市出身です。彼女は音楽大学での厳しい教育を受けて育ち、国立音楽大学器楽学科を首席で卒業し、卒業時に武岡賞を受賞しました。この基盤となる教育により、彼女はクラシック音楽の深い理解と技術を身に付けました。

青田は非常に多彩な音楽の道を歩みました。1986年にはフランスに渡り、1989年にはリヨン国立高等音楽院（CNSMD de Lyon）から最優秀の成績で卒業しました。彼女はその後、グザヴィエ・ダラスのもとで学び、コンサートやソロ演奏を通じて名声を築いていきます。また、チェンバロやオルガンの歴史的奏法については、ヤン・ウィレム・ヤンセンの指導を受けるなど、学びに貪欲な姿勢を持っています。

さらに、ウィーン国立音楽大学ではミヒャエル・ラドゥレスクの指導を受けた後、パリ国立高等音楽院（CNSMD de Paris）の高等課程に進学します。この期間、彼女は特にイタリア・ルネサンスとバロック音楽に焦点を当て、海外での演奏活動を通じてその技術を磨きました。多くの国々でのリサイタルや音楽フェスティバルへの参加によって、彼女の演奏スタイルはより一層洗練されていきます。

1993年に帰国後、青田はNHK-FMでの番組出演を含め、多様な音楽活動を展開します。また、あらゆるジャンルのオルガン曲の初演も行い、現代音楽の魅力を広めています。特に印象深い出来事は、2013年12月24日にバチカンのサンピエトロ大聖堂で行われたクリスマスイブのミサでの演奏であり、これは日本人として初めての栄誉として記憶されています。

教育者としても活躍しており、所沢市民文化センターでオルガン講師を務めた後、国立音楽大学や宮城学院女子大学で非常勤講師として多くの学生を指導しました。彼女の教え子たちは、彼女の教えを受けて高い水準の演奏を実現し、音楽界へと羽ばたいています。

青田はまた、東京カテドラル聖マリア大聖堂でオルガニストとしての顔も持ち、カトリック関口教会にも所属しています。彼女は日本オルガニスト協会や日本オルガン研究会の会員でもあり、オルガン音楽の充実と発展に寄与しています。

受賞歴としては、1988年に第1回武蔵野市国際オルガンコンクールで入選し、武蔵野市長奨励賞を受けるなど、その業績は非常に多岐にわたります。さらに1989年にはトゥールーズ国際オルガンコンクールで第2位に入賞しています。これらの業績は、彼女の努力と才能を証明するものです。

今日、青田 絹江はその情熱と技術を持ち続け、新たな音楽の創造に寄与し、次世代の音楽家の育成にも力を尽くしています。

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