静岡地震 (1935年)
静岡地震
静岡地震（しずおかじしん）は、1935年7月11日に静岡市近郊で発生した一連の地震で、一般的にこの年の静岡地震を指します。それ以前の1965年にも静岡地震が記録されていますが、通常「静岡地震」というと1935年のものを意味します。この地震は「大谷地震」としても知られています。
概要
地震の震源は静岡県静岡市付近で、緯度35度1.4分、経度138度23.6分に位置しています。その規模はマグニチュード6.4（M6.4）で、想定される東海地震の震源域内で発生しました。震源の深さについては異なる見解があり、気象庁によれば約10キロメートル、他の研究者によると27キロメートルとされています。後者の見解は、フィリピン海プレート内で発生したスラブ内地震とするものです。また、余震はほとんど観測されず、地震による断層の形成についても報告されていません。
震度
震度3以上が観測された地点が多数あり、地震の影響が広範囲に及んだことが伺えます。
被害
この地震による被害は主に静岡市および清水市の有度山北側と西側に集中しました。亡くなった方は9名、全壊した家屋は360戸以上にのぼります。興味深いことに、震央からやや離れた地点での被害が大きくなる傾向が見られました。
特に、日本平の南西側に位置する高松および大谷地区、さらには、北西側の国吉田や栗原地区では、建物の倒壊率が10%を超えるなど大きな被害を受けました。一方、堀ノ内地区では被害が少ない傾向にありました。この現象は地盤の違いに起因すると考えられています。また、東海道沿いでは、谷津山より長沼へ向かう地域や古庄での被害が目立っていますが、古庄から栗原にかけてはほとんど全壊する状況でした。
川の存在は一般的に被害を増加させる要因と言われていますが、長沼や古庄では道路の影響で被害が拡大したと見られています。清水市内では、巴川以東の地域において特に大きな損害が報告されました。
道路にも被害があり、小鹿大谷間道路や八幡高松間道路では、田園地帯に面した部分で亀裂が生じました。道路の亀裂は南北方向に伸び、横切る形式ではありませんでした。また、有度山の崖では大規模ながけ崩れが起き、八幡山でも小規模な崩落が見られました。
興味深いのは、この地震の前に南伊豆の蓮台寺温泉で水位の異常が観測されていた点です。これは地震との関連がある可能性があり、今後の地震学的研究において重要なポイントとなるでしょう。
参考文献
関連項目
このように、1935年の静岡地震は、地元地域に大きな影響を与え、今なおその記憶が語り継がれています。
もう一度検索
【記事の利用について】
タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。
【リンクついて】
リンクフリーです。