静岡県立病院機構

静岡県立病院機構：地域医療を支える独立行政法人

静岡県立病院機構は、静岡県が設置した地方独立行政法人です。静岡市葵区に本部を置き、県民の健康を守るため、質の高い医療サービスの提供に努めています。本機構は、複数の県立病院の運営を通じて、静岡県全体の医療体制の向上に貢献しています。

成立までの経緯

2001年、静岡県は県立病院の運営方法を見直すため「県立病院医療検討会」を設置しました。この検討会は、病院運営の効率化や医療サービスの質向上に向けた提言を行いました。その後、2005年には「県立3病院運営形態検討会」が設置され、より具体的な検討が進められました。

検討会の結果を受け、2006年、静岡県は地方独立行政法人への移行に向けた準備を開始しました。病院局内に病院改革スタッフが設置され、法人の設立に向けた様々な課題に取り組みました。2007年には、静岡県議会において定款と評価委員会条例が議決され、2008年には中期目標が議決されました。

そして、2009年4月1日、静岡県立病院機構が正式に設立されました。これにより、静岡県立総合病院、静岡県立こころの医療センター、静岡県立こども病院の3病院の運営が、静岡県から本機構に移行しました。この移行は、病院運営の効率化と専門性の向上を図ることを目的としていました。

地域医療連携への取り組み

静岡県立病院機構は、県内の医療機関との連携強化にも力を入れています。2011年には、地域医療連携システム「ふじのくにバーチャル・メガ・ホスピタル」を稼働開始しました。このシステムは、県内の医療機関が情報を共有し、スムーズな患者紹介や医療連携を実現することを目指しています。これにより、患者にとってより質の高い、切れ目のない医療提供体制の構築を目指しています。

運営する医療機関

静岡県立病院機構は、以下の3つの医療機関を運営しています。

静岡県立総合病院: 機構の本部が置かれる総合病院であり、高度な医療を提供しています。幅広い診療科目を有し、地域の医療の中核を担っています。
静岡県立こころの医療センター: 精神科医療を専門とする病院です。心の病に悩む患者への適切な治療と支援を提供しています。
* 静岡県立こども病院: 小児医療を専門とする病院です。子どもたちの健康を守り、健やかな成長を支援するための医療を提供しています。

関連機関

静岡県立病院機構は、他の医療機関とも連携し、地域医療を支えています。特に、静岡県立静岡がんセンターやふじのくに地域医療支援センターとは緊密な連携関係を築いています。これらの機関との連携により、より包括的な医療サービスの提供が可能となっています。

まとめ

静岡県立病院機構は、県民への質の高い医療提供と地域医療連携の強化に尽力する、重要な役割を担う地方独立行政法人です。病院運営の効率化、専門性の向上、そして地域医療機関との連携強化といった多角的な取り組みを通じて、静岡県の医療水準の向上に貢献し続けています。今後も、医療を取り巻く環境の変化に対応しながら、県民の健康を守るために尽力していくことが期待されます。

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