非常階段 (バンド)

非常階段について

非常階段（ひじょうかいだん）は、1979年に京都で活動をスタートさせたノイズバンドであり、JOJO広重と頭士奈生樹が中心となって結成されました。このバンドは、音楽の枠を超えて、視覚芸術、パフォーマンスアートなど多様な表現を取り入れ、多くのファンと影響を持つ存在となっています。自称「ノイズマスター」として、特異なスタイルで独自の世界を構築しています。

来歴

非常階段は、初期に2回のスタジオ録音と関西のロック喫茶や学園祭でのライブを経て、1980にメンバーが増えながらより活発に活動を開始しました。特に1980年代には、その目を引くライブパフォーマンスで名声を博し、注目される存在になりました。1981年には新宿ロフトで行われたライブでの過激な演出がメディアでも取り上げられ、話題を呼びました。

1982年には自主制作レーベル「アンバランスレコード」からファーストLP『蔵六の奇病』をリリースし、その後もメンバーは入れ替わりながらJOJO広重とT.美川のふたりは不動の中心メンバーとして活動を続けてきました。1984年には新たに「アルケミーレコード」を立ち上げ、数多くの作品を世に送り出します。

非常階段は日本国内のみならず、アメリカやヨーロッパ各国でも積極的にライブを行い、その圧倒的な存在感で広く知られるようになりました。2004年にはメジャーレーベルからCD+DVD『真・雑音伝説』をリリースし、さらに多くのリスナーを魅了しました。

結成30周年となる2009年には、30枚組のCD BOXを発売し、過去の演奏を一堂に集めたこの作品は多くの注目を浴びました。大阪で行なわれた30周年記念ライブには、著名なサックス奏者坂田明がゲスト出演し、特別なステージとなりました。その後のライブでは、過激な演出や演奏が観客を魅了し続けています。

2012年にはジャズの殿堂とも言える新宿ピットインで「JAZZ非常階段」という新しいスタイルのライブを繰り広げ、多くのファンに新たな体験を提供しました。さらに、2013年にはボカロの初音ミクとのコラボレーションも実現し、時代の変化に合わせた新たな試みをするなど、常に革新を続けています。

メンバー構成

非常階段には多くのメンバーが在籍してきましたが、現在のメンバーにはJOJO広重やT.美川の他に、JUNKOや岡野太などが名を連ねています。また、独自の趣向で注目を集めた過去のメンバーとしては、脱退した頭士奈生樹が特に知られています。

ディスコグラフィー

これまでに非常階段がリリースした作品は非常に多岐にわたり、オムニバスやスプリットアルバムも数多く制作されています。1980年の『終末処理場』から始まり、最新作となる『乾為天』まで、多岐にわたるジャンルに挑戦し続けており、いずれの作品も独自の個性が光っています。

総括

非常階段は日本の音楽シーンにおいて無視できない存在であり、実験的な挑戦を続けることで、常に新しいファンを引き寄せています。ノイズの概念を押し広げ、他のジャンルとのコラボレーションも盛んに行いながら、その豊かな創造力で、これからも多くの人々を刺激し続けることでしょう。

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