面高俊宏

面高 俊宏（おもだか としひろ）氏は、1947年に鹿児島県で生まれた日本の天文学者です。理学博士の学位を持ち、特に宇宙電波天文学を専門分野としています。長きにわたり鹿児島大学に在籍し、教育・研究活動に従事するとともに、同大学の名誉教授の称号を授与されています。

面高氏の学歴は、まず地元の名門である鹿児島県立甲南高等学校に学び、1966年3月に同校を卒業しました。その後、名古屋大学へ進学し、宇宙や物理学の研究に情熱を傾けます。さらに専門性を深めるため、同大学大学院理学研究科物理学専攻の博士課程に進み、1975年にこれを修了。高度な研究能力を身につけました。

研究者・教育者としてのキャリアは、まず1979年に杏林大学の助手に着任したことから始まります。同大学で研鑽を積み、講師へと昇任した後、1983年には故郷に近い鹿児島大学へと活躍の場を移し、教養部の助教授として着任しました。鹿児島大学では教育者としての手腕を発揮し、後進の育成に尽力。その功績が認められ、1990年には教養部の教授へと昇格を果たしました。

1997年3月末、鹿児島大学の教養部が廃止されるという大学の組織改編が行われます。これに伴い、面高氏は同大学の理学部および大学院理学研究科（翌1998年には理工学研究科に改組）の教授として引き続き教鞭を執ることとなりました。教育・研究の第一線で活躍を続け、その貢献は多大でした。後に、特任教授として大学に貢献し、最終的には名誉教授の称号を授与され、長年の功績が称えられました。

研究面においては、専門である宇宙電波天文学の分野で重要な研究を推進しました。特に、鹿児島県内に設置された望遠鏡の運用に深く関わり、観測データの取得や解析を通じて、この分野の研究の発展に貢献しました。

大学での教育・研究活動に加え、面高氏は様々な公的な役職も歴任しています。国立天文台では客員教授として、日本の天文学研究全体に貢献しました。また、自身の所属する鹿児島大学においては、理学部長として学部運営の重責を担い、さらには大学全体の運営に関わる理事も務めるなど、要職を歴任し、大学の発展にも大きく貢献しました。これらの活動を通じて、面高俊宏氏は日本の天文学、特に宇宙電波天文学分野における研究・教育の発展に顕著な足跡を残しています。

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