韓国土地住宅公社

韓国土地住宅公社（LH）について

韓国土地住宅公社（Korea Land and Housing Corporation、LH）は、大韓民国国土交通部傘下の準市場型公企業であり、土地、住宅、都市の開発・整備・管理を主な事業としています。英語の頭文字から「LH」という愛称で親しまれています。

設立の背景と目的

LHは、李明博政権下の国有企業先進化政策の一環として、大韓住宅公社と韓国土地公社の重複する機能を解消し、経営効率を高める目的で設立されました。これにより、国民経済の発展に貢献することを目指しています。具体的な設立根拠は、韓国土地住宅公社法に定められています。

組織構成

LHは、理事会、社長、広報室、監査委員会などの組織で構成されています。事業運営の中核を担う組織として、以下の本部があります。

企画財務本部: 企画調整室、経営管理室、事業計画室、財務戦略室、財務管理処を管轄。
住居福祉本部: 住宅福祉処、幸せ住宅1先、幸せ住宅2先、都市再生処理、賃貸供給運営先、賃貸資産管理処を管轄。
都市環境本部: 都市計画先、販売補償事業先、宅地事業1先、宅地事業2先、新都市事業1先、新都市事業2先、都市設計先、景観設計先、都市施設先を管轄。
公共住宅本部: 住宅計画先、住宅事業1先、住宅事業2先、住宅設備先、住宅の設計先、住宅の見積もり先を管轄。
国策事業本部: 産業団地署、経済自由区域事業先、世宗革新都市先、南北協力処、海外事業先、土地銀行企画処、金融事業先、空間情報処理を管轄。


また、経営支援部門、技術サポート部門、所属機関として土地住宅研究所と土地住宅大学があります。

主な事業内容

LHは、宅地造成、住宅建設、都市開発、賃貸住宅供給、都市再生事業、海外事業など多岐にわたる事業を展開しています。これらの事業を通じて、国民の住生活の安定と都市の健全な発展に貢献しています。

不祥事

LHは、過去にいくつかの不祥事を経験しています。

2021年土地投機疑惑: 2021年3月、ソウル郊外の新都市計画に関連し、LHの職員が大規模な土地投機を行った疑惑が発覚しました。この事件では、一部の国会議員関与の疑いも浮上しましたが、裁判で無罪判決が出ています。
* 2023年マンション駐車場崩落事故: 2023年4月、LHが発注したマンションで駐車場天井が崩落する事故が発生しました。原因は鉄筋の欠落とされ、国土交通部の調査で同様の欠陥が複数箇所で確認されました。この事件は、LH退職者の建設業者への天下りという利権構造が背景にあると指摘されています。

まとめ

韓国土地住宅公社（LH）は、韓国の住宅・都市開発において重要な役割を担う公企業です。しかし、過去には職員による土地投機や建設欠陥などの不祥事も発生しており、組織運営の透明性と責任体制の確立が求められています。

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