韓国語能力試験

韓国語能力試験（TOPIK）について

概要

韓国語能力試験、通称TOPIKは、韓国の教育部ならびに国立国際教育院（NIIED）が主催する外国語としての韓国語能力を測定する試験です。原則として韓国語を母国語としない受験者や海外に住む韓国人を対象としており、その目的は韓国語の普及と学習方法の提示、さらには成果を韓国内の大学入学や就職活動に役立てることです。2023年現在、世界中の97カ国で実施されており、日本では年間3回（4月、7月、10月）のペースで行われています。

TOPIKは1級から6級まで、6つの等級に分かれており、受験者の語学力に応じた判定が行われます。総受験者数は年間約33万人に達しており、日本の受験者も過去最高の3万人を記録しています。試験には難易度によって初級（TOPIKⅠ）と中・上級（TOPIKⅡ）の2種類があり、初級は1・2級、中・上級は3～6級で構成されています。受験者は試験を通じて、聴解、読解、及び中・上級者向けには筆記問題に挑戦します。

試験形式と内容

試験構成は、各級の合格点に達するかどうかによって判定され、試験内容はすべて韓国語で行われます。TOPIKⅠ受験者は、聴解と読解の二部から成るマークシート方式の問題に解答します。一方、TOPIKⅡでは、聴解・読解に加えて、筆記問題が含まれ、自由作文や資料説明など、より多様な形式の問題が出題されます。解答時は試験時に配布される特定のペンを使用し、訂正には持参の修正テープを用いる必要があります。また、記述問題に関しては二重線による訂正も許可されています。

試験の沿革

韓国語能力試験は1997年に初回が実施され、その後徐々に受験機会が増えてきました。最初は年1回のペースでしたが、2006年からは初級・中級・高級に分けられ、それぞれの等級に基づく点数評価システムに変更されました。2009年には実務韓国語能力試験（B-TOPIK）が設けられましたが、2011年にはB-TOPIKの廃止が決定され、全ての受験者はS-TOPIKに統一されました。その後、2015年には試験回数が年6回に増加し、2023年から日本の受験回数も再調整が行われました。

合格基準と試験結果

合格基準は、受験者が各領域で合計した点数により決まります。どの級の合格基準にも達しない場合は、不合格となります。試験結果の発表は、海外で実施された試験であれば約1か月から1か月半後、韓国国内で行われた試験に関しては2〜3週間後に行われます。成績証明書の有効期間は発行日から2年間であり、早期に取得した成績証明書の有効期限が特定の年に設定されることがあります。

このように、韓国語能力試験は多様な受験機会と段階的な評価を提供することで、韓国語学習者にとって重要な意味を持っています。

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