音燃え!

音燃え!：高校生バンドの熱き戦いを描いた音楽番組

2008年9月25日に最終回を迎えた『音燃え!』は、日本テレビ系列で放送された、高校生バンドを主役とした音楽バラエティ番組です。番組タイトルは『MITSUYA CIDER PRESENTS 音燃え!』で、三ツ矢サイダーが提供スポンサーを務めていました。近畿広域圏では放送されませんでした。

番組は、全国の高校生バンドから選抜された2組が、毎週、与えられた課題曲のアレンジ版を披露する形式で進行しました。1週間という限られた時間の中で、バンドメンバーは自分たちなりのアレンジを施し、スタジオでライブパフォーマンスを展開します。密着取材によって、高校生バンドの音楽にかける情熱と、等身大の青春の日々が丁寧に映し出されました。

課題曲は、過去に発表された既存の楽曲の中から、番組が指定したテーマアーティストの作品の中からバンドが選曲しました。ロックから演歌まで幅広いジャンルから選曲できる点が特徴で、高校生バンドの音楽性の多様性を感じることができました。

審査は、毎回ゲスト出演するメジャーミュージシャンが担当しました。審査基準は、演奏技術よりも、パフォーマンスのパワーやオリジナリティ、楽曲への情熱といった要素を重視していました。熱意と独創性を込めた演奏こそが、この番組における勝利の鍵だったと言えるでしょう。

1シーズンを通して12組のバンドが出場し、トーナメント方式で激しく競い合いました。決勝戦のみ、オリジナル楽曲の演奏が求められ、各バンドの真の実力が試される場となりました。

出演者

番組MCには千原ジュニア、岡田義徳、ワタナベイビー、新垣結衣といった人気タレントが名を連ねました。彼らの軽妙なトークと、高校生バンドへの温かい応援が、番組をさらに盛り上げていました。

歴代「音燃え!キング」

番組を彩った数々の高校生バンドの中から、決勝戦を勝ち抜き「音燃え!キング」の称号を獲得したバンドを紹介します。中には、後にメジャーデビューを果たしたバンドも多く含まれています。

初代：ボブとモヒカン：記念すべき初代王者。決勝で披露したオリジナル曲「変色モノマニア」は、彼らの代表曲として後にリリースされました。
2代目：Jack in the Box：爽やかなサウンドが魅力のバンド。決勝では、後にメジャーデビューする黒猫チェルシーをも凌ぐ評価を得て、優勝を勝ち取りました。「ハルヒ」というオリジナル曲を披露しました。
3代目：Brack Top：神戸出身のスリーピースバンド。現在は「iTuca」として活動しています。「青い花」というオリジナル曲を披露しました。
4代目：ぱんぴー：後にバンド名を「MASHIGULA」に変更。決勝で披露したオリジナル曲は「道」でした。

注目すべき出場バンド

「音燃え!キング」以外にも、数々の実力派バンドが出場しました。

黒猫チェルシー：「神戸が生んだサイケデリックバンド」として知られる実力派バンド。Jack in the Boxに次ぐ評価を得て準優勝しました。後にメジャーデビューを果たしています。
Gooming：1stシーズンで準優勝。
ファジーロジック：3rdシーズン準優勝。高い演奏力とアレンジ力で注目を集めました。
Is（アイス）：女性だけで構成されるバンド。ギャルバンとして最高成績の準優勝を果たしました。
Hemrock：男女混合バンド。変幻自在なアレンジが魅力でした。
ぽんず：アコースティックスタイルのバンド。
* CRAYMER、The Blandy：視聴者投票で敗者復活を果たしたバンド。

番組スタッフ

番組制作には、日本テレビをはじめ、多くのスタッフが関わっていました。演出やプロデューサー、ディレクターなど、それぞれの立場で番組を支え、高校生バンドたちの活躍を支えました。

『音燃え!』は、音楽への情熱と青春の輝きを凝縮した、伝説的な音楽番組でした。多くの才能ある高校生バンドを輩出し、日本の音楽シーンに大きな影響を与えたと言えるでしょう。

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