須田美矢子

須田美矢子のプロフィール

須田美矢子（すだ みやこ）は、1948年5月15日に生まれた日本の経済学者であり、特に国際金融論が専門です。彼女は山口県に生まれ、東京都立西高等学校を経て東京大学教養学部を卒業しました。その後、東京大学大学院経済学研究科で高い学問を追求し、博士課程の単位を取得しましたが、最終的には退学しました。

1982年から1990年まで専修大学経済学部の助教授および教授として教鞭を執り、1990年4月からは学習院大学経済学部教授に就任しました。2001年には日本銀行政策委員会に参加し、その後10年近くにわたり重要な役割を果たしました。彼女は2011年3月にこの委員を退任し、その後は甲南大学の特別客員教授として教壇に立ち、現在はキヤノングローバル戦略研究所の特別顧問を務めています。

金融政策における影響

須田氏が日本銀行で活動していた時期、彼女は主に金融緩和の強化や拡大に対して反対する姿勢を貫きました。特に、こうした政策の中に潜むバブルのリスクや、財政ファイナンスとの誤解を招く危険性を指摘し、「タカ派」として知られる存在となりました。彼女は、リーマンショック後の2008年10月7日にも「金利水準を速やかに引き上げていくことが基本線だと考えている」と述べ、そのスタンスを貫いていました。このような立場は、金融政策における彼女の影響力を示すものでした。

著作活動

須田美矢子は、数多くの著作を通じて経済学の知識を広めています。彼女の著書には、1988年に出版された『国際マクロ経済学』や1996年に発表された『ゼミナール国際金融入門』があります。また、共著として、1983年に小宮隆太郎との『現代国際金融論――理論・歴史・政策』、1999年に石井安憲・清野一治・秋葉弘哉・和気洋子・セルゲイ・ブラギンスキーと共に執筆した『入門・国際経済学』などがあります。さらに、2004年には大村敬一・浅子和美・池尾和人との共著で『経済学とファイナンス』を発表しました。

彼女は編著者としても活躍しており、1992年には『対外不均衡の経済学』をまとめています。また、共同編著として、1997年に萩原清子との『生活者からみた経済学』も著しています。さらに、翻訳書としてジョン・ウィリアムソンの『世界経済とマクロ理論』も手がけました。

参考文献と関連項目

須田氏の経歴や考え方を深く理解するためには、彼女の著作や関連する論文を読むことが重要です。また、2012年には、Reutersが報じた「量的緩和は魔法の杖か、日銀議事録が示す委員らの苦悩」との取り上げもあります。

関連項目

• - 日本銀行
• - 日本銀行政策委員会

外部リンク

• - 日銀政策委員会審議委員：須田美矢子
• - 講演・記者会見 須田美矢子 - 日本銀行

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