風の詩を聴かせて

歌詞の奥深さとリリースの舞台裏

「風の詩を聴かせて」は、桑田佳祐が2007年8月22日にリリースした10作目のシングルです。この楽曲は、彼自身が携わった映画『Life 天国で君に逢えたら』の主題歌としても知られています。そのリリースから時間を経て、2016年にはダウンロード配信、2019年にストリーミング配信が始まり、多くのリスナーに愛されています。

リリースの背景

本作は、桑田の前作「明日晴れるかな」から約3ヶ月後に登場しました。リリース形態は初回限定盤、通常盤、アナログ盤の3種類で、初回限定盤には特製ケース入りのオリジナルジャケットや「桑」ステッカーシートが付属していました。一部の販売店ではオリジナル「桑」ステッカーが配布され、さらに店頭クジ引きでオリジナルTシャツが当たるキャンペーンも展開されました。アナログ盤はピクチャーディスク仕様で、限定ポスターが特典として付属しました。

チャート成績

このシングルは、2007年9月3日付のオリコン週間ランキングで初週9.3万枚を売り上げ、初登場1位を獲得しました。これにより、桑田はこれまでに5作連続、通算6作目の首位を達成し、男性ソロアーティストとしては25年ぶりにおいて近藤真彦以来の偉業を成し遂げました。また、この楽曲はオリコンで21週間の登場週数を記録しました。

収録曲について

シングルには以下の楽曲が収録されています。全体の収録時間は約14分です。

1. 風の詩を聴かせて (4:57)
この曲は、映画『Life 天国で君に逢えたら』の主題歌であり、愛をテーマにした繊細なアンプラグド・バラードです。桑田はこの映画の主人公に関するドキュメンタリーを事前に視聴し、作品に影響を受けて曲作りを行ったと語っています。また、2016年に彼が東日本大震災の復興を願って行ったライブでもこの曲が披露されました。

2. NUMBER WONDA GIRL ～恋するワンダ～ (4:26)
アサヒ飲料のCMソングとして作られたこの楽曲は、CM公開前にイントロ部分が予告編として使用されました。CMの本放送では、黒澤明や植木等といった著名な人物とのCG合成が話題となりました。

3. MY LITTLE HOMETOWN (4:38)
こちらは映画『茅ヶ崎物語 〜MY LITTLE HOMETOWN〜』の主題歌で、桑田が育った茅ヶ崎での思い出をつづったレゲエ調の楽曲です。歌詞に登場する「CHIYAMA」は彼が通っていたレコード店を指しており、故郷を愛する気持ちが表現されています。

参加ミュージシャン

本作には多くの優れたミュージシャンが参加しています。

• - 風の詩を聴かせて: 各楽器の演奏が本曲に独自の雰囲気をもたらし、コーラスやアレンジも桑田の強い意図を感じさせます。
• - NUMBER WONDA GIRL: コーラスやピアノの演奏が特徴的で、楽曲のダイナミズムを強調しています。
• - MY LITTLE HOMETOWN: 笑い声のようなコーラスや多彩な楽器によって、懐かしさと活気が融合した魅力的な一曲となっています。

このように、「風の詩を聴かせて」は、桑田佳祐の音楽性とその背景にある故事を感じることができる作品です。彼の楽曲は常に聴く者の心に響き、魅了し続けています。

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