風間八宏

風間 八宏（かざま やひろ）

風間八宏（1961年10月16日生まれ）は、静岡県出身の元サッカー選手であり、現在はサッカー指導者としても注目を集める存在です。彼は現役時代はミッドフィールダーとしてプレーし、その技術力やゲーム理解により多くのファンを魅了しました。

経歴

学生時代

風間は母子家庭に育ち、静岡市立商業高校（現・静岡市立清水商業高校）では、指導者の大滝雅良の下で3年連続で静岡県高校ベストイレブンに選ばれました。また、高校在学中には、日本代表として1979年のFIFAワールドユース選手権に参加し、鈴木淳や名取篤とともに名を馳せました。筑波大学に進学し、1980年には日本代表に選出され、香港で行われた1982 FIFAワールドカップ・アジア・オセアニア予選でレギュラーとして出場しました。

海外でのプレー

大学卒業後、風間は国内リーグには参加せず、茨城県リーグのジョイフル本田に所属。その後、1984年には西ドイツのバイエル・レバークーゼンIIに移籍しました。ドイツでは5年間、2部リーグや3部リーグのクラブでプレーし、豊富な経験を積みました。

Jリーグでの活躍

1989年に帰国後、日本サッカーリーグ2部のマツダSCに入団し、1990-91シーズンには1部復帰を果たしました。1992年には、Jリーグの発足と同時にサンフレッチェ広島F.Cに加入、開幕戦で日本人選手初のJリーグゴールを記録。さらに、NICOSシリーズの第1節では、初めて直接FKによるゴールを決めるなど、その存在感を示しました。風間はキャプテンとしてチームの精神的支柱になり、1994年のサントリーシリーズ優勝にも大きく貢献しました。

1995年には広島を退団し、再びドイツへ戻りますが、FCレムシャイトに所属したのち、現役を引退しました。

指導者としてのキャリア

引退後、風間はサッカー指導者としての道を歩み始めます。1998年には桐蔭横浜大学サッカー部の監督に就任し、同チームを神奈川県リーグ2部全勝優勝に導き、1部昇格を達成しました。さらに、その後も様々な役職を歴任し、JFA公認S級コーチライセンスを取得。2006年から2012年まで日本サッカー協会の役員としても活動しました。

2012年から2016年には川崎フロンターレの監督を務め、若手選手を育成し、チームをJ1優勝に導く土台を作りました。その後、名古屋グランパスの監督としても活躍し、2019年まで指揮を執りました。

最近の活動

2020年以降は、静岡SSUアスレジーナのテクニカルアドバイザーやセレッソ大阪スポーツクラブの技術委員長を経て、2023年から関東サッカーリーグ1部の南葛SCの監督およびテクニカルダイレクターに就任することが発表されました。

エピソード

風間は日本代表入りを打診されたが、マツダSCがJSL2部にいた時期にはチームが1部に復帰するまでこれを断った経験も持っています。また、解説者としても長く活躍し、スポーツ・アイ ESPNでのコンビを組んでいた倉敷保雄との関係も有名です。彼の息子たち、風間宏希と風間宏矢もプロサッカー選手として活躍しています。

風間八宏は、選手としてだけでなく、その後の指導者としてのキャリアにおいても、日本サッカー界に大きな影響を与えてきました。

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