風雲 ストームライダーズ

映画『風雲 ストームライダーズ』概要

『風雲 ストームライダーズ』（ふううん ストームライダーズ、原題：風雲雄覇天下）は、1998年に香港で制作された映画で、2000年4月15日に日本でも公開されました。この映画は、当時の香港映画史上最高額となる約12億円をかけて製作され、香港と台湾で人気を博した馬栄成の漫画を原作にしています。

主なキャスト

映画の中心となるキャラクターは、鍛冶師の一門の長である歩擎天の息子、歩驚雲（アーロン・クオック）と、雄覇の宿敵である聶人王の息子、聶風（イーキン・チェン）です。また、天下会総帥の雄覇を演じる千葉真一は、その存在感と原作のキャラクターを再現する演技で高い評価を受けました。千葉はこの作品において外国人として初めて香港電影金像奨（香港アカデミー賞）の優秀主演男優賞にノミネートされ、話題となりました。その他、雄覇の娘・孔慈役にはクリスティ・ヤン、スー・チー、アンソニー・ウォン、マイケル・ツェーら多彩なキャストが名を連ねています。

ストーリー

物語は、武林の覇権を企む天下会の総帥、雄覇が、ある占い師からの予言を受けて進行します。彼は「“風”と“雲”という名の二人の男子を弟子にすれば、天下を手中におさめる」と言われ、無情にもそれぞれの親を殺して幼い二人を手に入れます。真面目な風と自由奔放な雲の二人は、雄覇の忠実な弟子として活動し、彼の勢力を拡大させていきます。しかし、ある日、占い師から「成人した“風”と“雲”が力を合わせ、雄覇を滅ぼす」との新たな予言がもたらされ、雄覇は孔慈を風と結婚させることで反抗を阻止しようと画策します。しかし、孔慈は実は雲に恋しており、二人の間に緊張が生まれます。

事件が起こり、孔慈を奪おうとした雲は雄覇と対峙し、誤って娘を殺してしまいます。この悲劇をきっかけに、三人の運命は大きく変わっていきます。風は歴史的な戦いの中で父親が雄覇であることを知り、自らの生き方に疑問を持つことになります。一方、雲は孔慈の遺体を背負って旅を続け、戦いで片腕を失うものの、旅先で出会った医師于嶽の助けを受けて復活します。

監督とスタッフ

この映画は、アンドリュー・ラウが監督と撮影を担当し、マンフレッド・ウォンが製作と脚本を手掛けました。音楽はチャン・クォンウィンが担当し、特殊撮影はセントロ・デジタル・ピクチャーズが行っています。また、動作設計およびアクション指導には、ディオン・ラムが参与しています。

受賞歴

『風雲 ストームライダーズ』は、その内容と制作技術が評価され、1999年に開催された第18回香港電影金像奨では複数の賞を受賞しました。特に編集賞、衣裳デザイン賞、音楽賞、音響賞を受けるなど、多方面での評価を得ることができました。

関連作品

本作の成功を受け、2009年には続編『風雲 ストームウォリアーズ』が制作され、2008年には中国本土制作のアニメ『風雲決 ストームライダーズ』も公開されました。また、テレビシリーズとしては『風雲』シリーズが制作され、多くのファンを魅了しました。

『風雲 ストームライダーズ』は、その飽きの来ないストーリーと迫力あるアクションで、香港映画の新たなスタンダードを築き、多くの視聴者に評価される作品となりました。

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