飯山裕太

俳優、そしてタレントとしても多方面で活躍する飯山裕太は、1996年7月29日に千葉県で生を受けた。愛称は「ゆったー」。エンターテイメントの世界で多彩な顔を見せる彼は、映画鑑賞を趣味とし、アーチェリーや殺陣といった身体能力を要する特技を持つ。

彼のキャリアは、高校時代にスカウトされたことから幕を開けた。初めて立ったのは舞台のステージであり、そこから表現者としての道を歩み始める。2014年5月には、男性アイドルグループ「B2takes!!」のメンバーとして加入し、俳優業と並行してアイドル活動も精力的に行った。歌やダンスパフォーマンスに加え、グループの冠番組やイベント出演などを通じ、多くのファンを魅了した。約7年半にわたる「B2takes!!」での活動を経て、2022年1月7日にグループを卒業。同時に、デビューから長きにわたり所属したAtoMエンターテイメント株式会社を離籍した。そして、同年2月1日、新たな所属先としてキャストコーポレーションに移籍し、俳優としての活動に一層注力している。

飯山裕太の活動の中心は、やはり舞台である。中でも、ゲームや漫画、アニメなどを原作とした2.5次元舞台の世界で、その実力と人気を確立してきた。キャリア初期から「ライブ・スペクタクル『NARUTO -ナルト-|NARUTO_-ナルト-』」の犬塚キバ役など、話題作に次々と出演し、頭角を現す。

主演経験も豊富で、2015年の「不知森の神石 〜アル・カポネに出逢ったら〜」や2017年の「アイ★チュウ ザ・ステージ ～Stairway to Etoile～」では主役として物語を牽引。特に「アイ★チュウ」では、作中の人気ユニットの中心メンバーである愛童星夜を演じ、アイドル経験を活かしたパフォーマンスで観客を沸かせた。

人気シリーズへの継続的な出演も彼の大きな強みとなっている。「舞台『弱虫ペダル』」では、ロードレースに情熱を燃やす高校生、新開悠人役をシリーズ4作品にわたって務め、その成長と葛藤を演じきった。また、代表作の一つとして多くのファンに支持されているのが「舞台『刀剣乱舞』」シリーズにおけるソハヤノツルキ役である。2017年の外伝、ジョ伝以降、慈伝、十口伝と度々登場し、クールながらも情のあるキャラクター像を丁寧に作り上げてきた。特技の殺陣は、こうしたアクション性の高い作品で大いに活かされている。

近年もその勢いは衰えず、「『ワールドトリガー the Stage』」では天才射手・出水公平を4作品、「舞台『Collar×Malice』」シリーズでは陽気な警察官・榎本峰雄を3作品にわたって演じ、作品世界に欠かせない存在となっている。その他にも、「『あんさんぶるスターズ！THE STAGE』」での伏見弓弦役、「舞台「地獄楽」」の山田浅ェ門典坐役、「ミュージカル『薄桜鬼 真改』土方歳三篇」の大鳥圭介役など、ジャンルを問わず幅広い役柄に挑戦している。

舞台活動に加え、映像作品やその他のメディアにも出演している。映画では2020年公開の「フィルムに宿る魂」で主演を務め、若者の心情を繊細に表現した。テレビ番組では「BREAK OUT」にレギュラー出演したほか、自身が所属したグループの冠番組にも登場。2025年には人気刑事ドラマシリーズ「相棒 season23」へのゲスト出演も控えており、俳優としての活動の場を広げている。

ラジオでは文化放送やMBSラジオの番組にレギュラー出演し、Web配信サービスでは自身の冠番組を持つなど、ファンとの双方向のコミュニケーションも大切にしている。特別イベントの配信なども行っており、媒体を問わずその魅力を発信し続けている。

アイドルとしての活動で知名度を上げ、その後は舞台俳優として確固たる地位を築いた飯山裕太。特技を活かせる役柄から等身大の青年まで、多様なキャラクターを演じ分ける表現力は、今後のさらなる飛躍を予感させる。日本のエンターテイメントシーンにおいて、彼の今後の活躍から目が離せない。

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