飯島一暢

飯島 一暢について

飯島 一暢（いいじま かずのぶ、1947年1月4日生まれ）は、日本の実業界で著名な人物であり、サンケイビルの代表取締役社長を務めています。東京都で生まれ、早稲田大学教育学部を1969年に卒業した後、三菱商事に入社し、主に鉄鋼関係の業務に従事しました。

初期のキャリアと通信衛星ビジネスへの関与

飯島は1980年代後半に入ると、通信衛星ビジネスへの関与が始まりました。この頃、財閥系商社は衛星ビジネスに多大な投資を行っており、各社がその分野での競争を繰り広げていました。飯島が特に目を引くような活動をしたのは、三菱グループがフジテレビと協力して進めたプロジェクトにおいてです。彼は三菱グループ内で宇宙通信の営業部長として、衛星通信を活用したニュース中継の体制を整えることに尽力しました。

飯島はアメリカの先進的なテレビニュース専門会社であるコーナスとの協力を通じて、フジテレビの技術スタッフにSNG（衛星ニュース中継車）の実践方法を見せ、これによりフジテレビは通信衛星を活用した中継が簡単に行えることを理解しました。この影響によって、フジテレビは三菱系の技術を採用し、おおよそ同仕様の26台の車載局を開発し、運用を開始しました。

1990年には、これらの技術を駆使したフジネットワーク専用の衛星通信システム、「フジサテライト（FSAT）」が運用を開始しました。これは、通信衛星を利用した新たな中継方法として、業界内で非常に高く評価されました。

フジテレビへの転職

FSATの体制を確立した後、1997年に飯島はフジテレビジョンに転職しました。フジテレビでは、企画調整局長として大きな役割を果たし、2005年に発生したライブドアによる敵対的買収事件では、ライブドアとの交渉にあたるなど難局を乗り越えていきました。

サンケイビル社長としての経歴

2012年には、フジ・メディア・ホールディングス傘下のサンケイビルに社長として就任し、その後も同社の成長に寄与しました。2015年には、サンケイビルがグランビスタ ホテル＆リゾートを完全子会社化する際の重要な方針決定にも関与し、その時期の業務拡大に貢献しました。

彼のキャリアの概要

飯島のキャリアは多岐にわたり、1972年に三菱商事に入社した後、1985年には宇宙通信に出向し、1997年にはフジテレビに転職しました。この流れの中で、さまざまな役職に就きそれぞれの分野で経験を積んでいきました。彼はフジ・メディア・ホールディングスにおいて経営企画局長や取締役といった重要なポジションにも就いており、その影響力は日本のメディア業界にも広がっています。2013年からは、クール・ジャパン推進機構の代表取締役会長も務め、国際展開に関する取り組みを先導しました。

結論

飯島一暢はその著しい業績と、多様な経験を通じて日本の実業界で不動の地位を築いてきました。特に通信衛星ビジネスにおける先駆者としての役割は、今後のメディアと技術の在り方に多大な影響を与えていくことでしょう。

もう一度検索