飯田修一

飯田修一：東京大学名誉教授、独自の物理学体系を提唱した物理学者

飯田修一(1926年1月30日 - 2012年8月15日)は、日本の物理学者であり、東京大学名誉教授として知られています。1926年、兵庫県神戸市に生まれ、1947年に東京帝国大学理学部物理学科を卒業。その後、東京大学大学院に進学し、研究を続けました。1958年には東京大学より理学博士号を取得し、その学位論文は「Formation energy of superlattice for Ni3-Fe」でした。

東京大学では1958年に助教授に就任し、1968年には教授に昇進しました。1986年に東京大学を退官した後も、学術への貢献を続け、1988年から1996年までは帝京大学教授として教鞭をとりました。

彼の研究活動において特筆すべきは、独自の物理学体系「飯田物理学」(新体系物理学)の構築です。これは、既存のニュートン力学やアインシュタインの相対性理論とは異なる独自の理論体系であり、本人はニュートンやアインシュタインを遥かに凌駕するものであると主張していました。晩年までこの「飯田物理学」の普及に尽力し、多くの著作や講演を通じてその理論を世に広めようとしました。

研究活動以外にも、多くの著書や翻訳、編集にも携わっており、物理学教育にも大きく貢献しています。単著として『新電磁気学』上下巻（丸善）、共著として『物理定数表』（朝倉書店）、『フェライトとその応用』（電波技術社）、『磁気工学講座 4・5』（丸善）などがあります。また、『技術者のための固体物性』（丸善）の翻訳や、E.M.パーセルの『バークレイ物理学コース電磁気学』上下巻（丸善）の監訳なども手がけています。さらに、『物理測定技術』シリーズ（朝倉書店、全7巻）の編集も担当するなど、幅広い分野で活躍しました。

学術への貢献が認められ、2006年には瑞宝中綬章を受章しています。

2012年8月15日、老衰のため東京都内の自宅で死去しました。享年86歳でした。彼の死は、物理学界に大きな損失をもたらしました。しかし、「飯田物理学」という独自の理論体系は、物理学史における彼の足跡として、これからも議論の対象となるでしょう。彼の業績は、後世の物理学者たちにとって重要な研究資料となるだけでなく、科学研究における探究心と独自性の大切さを示す、貴重な遺産といえるでしょう。

彼の公式サイトも存在し、そこでより詳細な情報が得られるかもしれません。しかしながら、公式サイトの情報は、本稿執筆時点でのアクセス状況によっては確認できない可能性も考慮に入れる必要があります。

飯田修一の生涯は、物理学への情熱と、独自の理論を追求し続ける強い意志を体現したものでした。彼の残した著作や研究成果は、今後の物理学研究の発展に貢献し続けることでしょう。

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