馬場義続

馬場義続の生涯と業績

馬場義続（ばば よしつぐ）は1902年11月3日に福岡県で生まれ、日本の検察官として広く知られた人物です。彼は1947年から1967年まで検事総長を務め、その職務において経済犯罪の捜査を重視し、新たな形態の検察行政を築き上げました。彼の息子は馬場義宣であり、弁護士として活躍しています。

幼少期・教育

馬場は非常に貧しい家庭に生まれ育ちましたが、幼少期より卓越した才能を示し、特に数学で際立った能力を発揮しました。その実績により、彼を支援する者も現れ、田川中学校や五高（福岡県八幡市）を経て、東京帝国大学法学部に進学しました。1927年3月に卒業後、司法試験に合格し、翌年には検事としてのキャリアをスタートさせます。彼の同期には柳川真文や井本臺吉がいます。彼らは「3羽ガラス」との愛称で呼ばれ、検察界において名を馳せることになります。

検察官としてのキャリア

馬場は、特に戦後の日本において、多くの重要な局面に関与しました。当時の大御所である塩野季彦らとの関係を通じて、馬場は「経済検事」として知られるようになり、経済事犯の捜査に特化した活動を展開しました。彼は「検事は経理に精通せずは汚職追及は不可能」と考え、東京地検特捜部の創立に尽力しました。

彼の指導のもと、特捜部は数多くの重要な捜査を行い、その成果は国民に大きな影響を与えました。また、馬場は「国家有用論」を基にした捜査方針を採用し、必要な時には政府や有力者にも厳正に対処しました。この姿勢は、彼を経済犯罪の最前線に立たせ、他の検察官との力関係にも影響を与えました。

特異な経歴と性格

馬場のキャリアは特異でした。彼は生涯を通じて東京での勤務を貫き、地方の勤務経験がありませんでした。このことが彼の性格や働き方に影響を与え、彼は「カミソリ」と称される一方、「カミナリ」とも言われる激しい一面を持っていました。また、彼は汚職や不正に対処するために積極的に動く一方で、人間関係の構築にも長けており、関係者とのコミュニケーションをうまく活用していました。

引退とその後

馬場は1967年11月に検事総長として退官した後も、検察界の影響力を継続していました。彼は後任の竹内寿平を支援しようとしたものの、他の検察関係者の影響でそれが叶うことはありませんでした。結局、井本臺吉が次の検事総長に就任することになります。彼の業績は検察界において今なお評価され、多くの後進にも影響を与えています。

結論

馬場義続の人生と業績は、日本の法制度や検察行政において重要な意味を持っています。彼の経済犯罪へのアプローチ、また彼自身の独自の生き方は、後の検事や検察官たちにとっても参考となる重要なモデルとなっています。

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