馬朝旭

馬朝旭（ば ちょうきょく）

馬朝旭（Ma Zhaoxu）は、1963年9月1日生まれの中国の外交官であり、現在、中華人民共和国外交部の常務副部長（外務副大臣、正部長級）という要職を務めています。これまでに外交部副部長（外交次官）や国連大使といった重要なポストを歴任し、外交部部長助理（外務次官補）や報道局長なども務めました。中国外交部門において、トップである王毅外相に次ぐナンバー2の地位を確立しています。

略歴

黒竜江省出身の馬朝旭は、北京大学で国際関係の学位を取得。学生時代には、1986年にシンガポール放送社が主催したアジア大学生ディベート大会に出場し、ベストディベーター賞に輝きました。1987年に外交部に入局後、1994年から1995年にかけてロンドン大学ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスに留学し、国際的な視野を広げました。

外交官としてのキャリアは、国際連合中国政府代表部三等書記官から始まり、外交部国際局副処長、国務院外事事務室参事官などを経て、2001年から2002年まで在イギリス大使館、2002年から2004年まで在ベルギー大使館に勤務しました。2004年には政策計画局副局長、2006年には同局長に就任。2009年2月には、劉建超の後任として外交部報道局長兼報道官に就任し、中国外交の顔としてメディア対応にあたりました。2011年12月には、部長助理（外務次官補）に昇進しています。

2018年1月30日、国際連合中華人民共和国政府代表部特命全権大使に就任し、国際連合の舞台で中国の立場を代表しました。2023年1月には、外交部常務副部長（正部長級）に就任したことが発表されました。同年7月25日に秦剛が外交部長官（外相）を解任された際には、後任候補の一人として名前が挙がりましたが、最終的には前任者の王毅が中央政治局委員を兼任する形で外相に再任されるという異例の人事となりました。同年10月7日には、ロシアのルデンコ外務次官と北京で会談し、中ロの包括的戦略パートナーシップの発展や国際・地域問題について意見交換を行いました。

馬朝旭は、中国外交の重要な担い手として、多岐にわたる経験と知識を活かし、中国の外交政策の推進に貢献しています。

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