馬祖島

馬祖島（ばそとう）

馬祖島は、中華民国福建省連江県に属する島嶼群であり、その名は航海の守護神である媽祖に由来します。中国大陸に非常に近い位置にあり、台湾本島からは約211kmの距離にあります。しかし、現在、実効支配しているのは中華民国（台湾）であり、対岸の中華人民共和国とは異なる統治下にあります。この地域は台湾海峡問題において、地政学的に非常に重要な場所となっています。

地理

馬祖島は、南竿、北竿、東莒、西莒、東引島といった主要な島々と、亮島、高登、大坵、小坵などの小島から構成されています。行政区分としては、南竿郷、北竿郷、莒光郷、東引郷の4つの郷に分かれています。これらの島々は歴史的に、旧長楽県または旧連江県の一部でした。中華民国の連江県政府庁舎は、南竿島の南竿郷介寿村に置かれており、ここが馬祖の中心地となっています。

渡航と経済

かつて馬祖島は、中華民国政府によって軍事拠点として重要視されていましたが、台湾海峡の緊張緩和に伴い、中国大陸からの旅行者も渡航できるようになりました。また、「小三通」政策によって、中華人民共和国との交易が活発化し、経済的な結びつきが強まっています。現在も中華民国の施政下にあり、連江県政府は観光開発に力を入れています。2017年には、中国大陸から約24万人、台湾から約180万人の観光客が馬祖島を訪れました。

携帯電話の利用について

馬祖島は、地理的に中国大陸の福建省に非常に近く、携帯電話の電波事情には注意が必要です。中華民国と同様のGSM方式を採用しているため、国際ローミングサービスを利用している場合、中国側の電波を拾ってしまうことがあります。例えば、台湾国内からの電話を受けたり、かけたりする際に、誤って中国側の電波を掴んでしまうと、国際電話として扱われてしまう可能性があります。そのため、電話をかける際には、国番号を確かめるなどの注意が必要です。

関連項目

遷界令
小三通

外部リンク

ウィキトラベル - 馬祖島
馬祖国家風景区 （日本語）（繁体字中国語）（英語）
馬祖紀行
台馬輪 - 基隆港・馬祖間を往来する旅客船 （繁体字中国語）
* 台湾の離島「たった２日で砂浜が消えた」（読売新聞記事）

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