駒形遺跡

駒形遺跡：縄文時代の息吹を感じる複合遺跡

駒形遺跡は、長野県茅野市米沢北大塩に位置する、縄文時代を中心とした複合遺跡です。標高910mの場所に位置し、縄文時代の拠点集落跡として、また多量の黒曜石の鏃などが発見されたことで知られています。この遺跡は、その歴史的価値の高さから、国の史跡に指定されています。さらに、2018年には日本遺産ストーリー『星降る中部高地の縄文世界-数千年を遡る黒曜石鉱山と縄文人に出会う旅-』の構成文化財の一つとしても認定され、その重要性が改めて認識されました。

多岐にわたる時代の遺構

駒形遺跡からは、旧石器時代、縄文時代早期前半（約9000年前）から後期前半（4000年前）、平安時代、中世に至るまでの、長期間にわたる人々の活動の痕跡が確認されています。特に縄文時代の遺構が豊富で、竪穴建物跡は106棟も検出されています。その他、土坑（貯蔵穴、柱穴、墓穴など）が多数出土しており、当時の人々の生活や文化を知る上で貴重な情報源となっています。

発見された遺物

遺跡からは、縄文時代の土器や石器はもちろんのこと、旧石器時代の遺物、平安時代の建物跡、中世の遺構なども確認されており、各時代の特徴を捉えることができます。特に注目されるのは、多量の黒曜石の鏃です。これは、この地域が黒曜石の産地として古くから利用されていたことを示唆しており、当時の交易や資源利用について考察する上で重要な資料となります。

国の史跡としての保護

駒形遺跡は、1998年1月16日に国の史跡に指定され、2015年10月7日には一部が追加指定されました。史跡指定範囲は31426.12平方メートルに及び、遺跡の保護と研究が進められています。この指定は、駒形遺跡が日本の歴史や文化において重要な位置を占めていることを示しています。

周辺情報

近隣には、同じく縄文時代の遺跡である星糞峠黒曜石原産地遺跡や星ヶ塔黒曜石原産地遺跡、梨久保遺跡などがあります。これらの遺跡と合わせて訪れることで、より深く縄文時代の文化や生活に触れることができるでしょう。

関連情報

米沢村
星降る中部高地の縄文世界
星糞峠黒曜石原産地遺跡
星ヶ塔黒曜石原産地遺跡
梨久保遺跡
茅野市の史跡
中部地方の史跡一覧

外部リンク

日本遺産 星降る中部高地の縄文世界（甲信縄文文化発信・活性化協議会）
* 星降る中部高地の縄文世界 (jomonheritage) - Facebook

駒形遺跡は、縄文時代の息吹を現代に伝える貴重な遺跡です。ぜひ一度、その歴史と文化に触れてみてください。

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