験潮儀

知っておきたい験潮儀のすべて

験潮儀（けんちょうぎ）とは、海面の変動、特に昇降を計測し、そのデータを連続的に記録するための装置です。この器械は、検潮儀、検潮器、潮位計、水位計などとも呼ばれ、主に海や河川の水位を把握するために利用されます。日本では、法律第188号によって、験潮儀は測量標のひとつとして位置づけられ、法律に基づく標識として扱われています。さらに、気象庁においては「検潮儀」という表記が一般的に使用されています。

分類

験潮儀は、使用される水位の検出方式によって大きく三つに分類されます。

1. フロート式

フロート式は、最も一般的な験潮儀の形式です。この方式では、水位をフロート（浮き）を使って測定します。フロートは井戸またはパイプの中で水位に浮かび、その動きがワイヤやプーリーを通じて機械的または電気的に記録されています。なお、フロートを自動的に水面に保つシステムもあり、これにより水位の測定がさらに正確になります。このタイプの験潮儀は、波浪の影響を抑えるために井戸やパイプで囲むことが一般的です。

2. 水圧式

水圧式の験潮儀は、水深に比例する静水圧の特性を利用しています。この方式では、水底に沈めた圧力センサーからの出力を記録します。代表的な方式には以下のようなものがあります。

• - 空気圧式
• - 気泡管式
• - 半導体ゲージ式
• - 水晶振動子式

これらの方式は、それぞれ異なる原理や技術を使って水位を正確に測定します。

3. 超音波式

超音波式の験潮儀では、送波器から水面に向かって超音波を発信し、反射波が戻るまでの時間を測ることで水位を算出します。この方式は非接触での水位計測が可能で、波浪や水面の状態に影響されにくいため、非常に高い精度で水位を測定できる利点があります。

まとめ

験潮儀は、海面の変動や水位を正確に測定し続けるための重要な器械です。さまざまな技術に基づいて分けられ、フロート式、水圧式、超音波式などが存在します。この測定装置の正確なデータは、気象予報や防災、さらには環境研究に不可欠です。

関連項目

• - 験潮場（検潮所）: 検潮儀が設置され、水位を測定するための場所。
• - 量水標: 水位を示すために設置された標識。
• - 測量標: 測量において使用される標識の一種。

外部リンク

• - 験潮儀一覧
• - 海岸昇降検知センター
• - 潮汐・海面水位観測地点一覧

もう一度検索