骨幹

骨幹（Diaphysis）

骨幹は、大腿骨や上腕骨といった長骨の中央部を構成する、円筒状の細長い部分のことです。骨の長さを決定する上で重要な役割を果たし、骨全体の強度を支える基盤となります。

構造

骨幹は、主に以下の構造で構成されています。

皮質骨（緻密質）: 骨幹の外側を覆う硬く密な骨組織です。骨の強度を高め、外部からの衝撃から内部を保護する役割を担います。
骨髄: 皮質骨の内側に位置し、骨髄腔と呼ばれる空間を満たしています。骨髄には、造血機能を持つ赤色骨髄と、脂肪組織が豊富な黄色骨髄が存在します。年齢とともに赤色骨髄は黄色骨髄に置き換わっていきます。

骨端との境界

骨幹と骨端（骨の両端）の境界には、骨端軟骨（成長軟骨板）と呼ばれる軟骨組織が存在します。この部位で軟骨細胞が増殖・石灰化することで、骨が長軸方向に成長します。成長期が終了すると、骨端軟骨は骨組織に置き換わり、骨端線として残ります。

役割

骨幹は、長骨の主要な部分として、以下のような重要な役割を果たします。

支持: 体重を支え、運動を可能にするための強固な構造を提供します。
保護: 内部の骨髄や血管を外部からの衝撃から保護します。
造血: 骨髄において、血液細胞を生成します（赤色骨髄）。
栄養: 血管を通じて骨組織に栄養を供給します。

骨幹は、長骨の成長と維持に不可欠な構造であり、その健全性は全身の健康に大きく影響します。

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