高岡電報電話局

高岡電報電話局の歴史と役割

富山県高岡市に存在した高岡電報電話局は、1949年6月1日に高岡電話局と高岡電信局が統合されて設立されました。前身は1947年に設置された高岡電話局と1949年設置の高岡電信局で、これらは高岡郵便局が行っていた電気通信業務を引き継いだ形です。初期の局舎は狭かったため、1958年に移転が決定し、聖安寺の敷地を取得しました。1962年には新たな局舎が完成し、電話交換方式も自動化されました。

運営体制と機能

設立当初、高岡電報電話局は運用部と施設部の二つの部門で構成されていました。運用部には電報課、電話運用課、自動運用課があり、施設部には線路宅内課や機械課などが存在しました。また、加入課や料金課、多様な管理を行うための課も設けられていました。これは高岡市内の通信サービスの充実を図るための体制でした。

サービスの進化

高岡電報電話局では、1951年に高岡と伏木、新湊間で即時通話サービスを開始し、1954年には金沢電報局と連携し電報の中継も行いました。その他にも天気予報の提供を1955年から開始し、地域住民に便利なサービスを提供していました。また、1962年に新局舎が完成したことにより、国際電報や国内電報サービスの受付が拡充されました。

1958年には戸出郵便局からの市外電話を集中受けるなど、地域的な役割を担うようになりました。1965年には近隣の石堤郵便局の電話交換業務を承継し、さらなる成長を目指しました。

変革と民営化

1985年に日本電信電話公社が民営化され、新たに日本電信電話株式会社が設立されると、高岡電報電話局もその体制変更に影響を受けました。1990年代には名称が支店や営業所へと変わり、その後も地域の通信インフラとして機能を続けました。

終息とその後

高岡電報電話局は、地域内の様々な電報電話局との統合を繰り返しながら、1989年4月までその名称を持ち続けましたが、次第に他の通信サービスに移行していきました。その歴史は高岡市の通信業務発展の一端を担っており、当時の人々にとっての重要な情報インフラであったと言えるでしょう。現在は、当時の通信手段がすっかりデジタル化され、私たちの生活は大きく変わりましたが、その土台を築いた高岡電報電話局の存在は忘れられません。

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