高嶺の花子さん

高嶺の花子さん：back numberの新たな境地

2010年代後半のJ-POPシーンにおいて、高い人気を誇るback number。その8枚目のシングルとしてリリースされた「高嶺の花子さん」は、バンドの新たな一面を示す重要な作品と言えるでしょう。

前作からの変化と革新

7thシングル「青い春」から約7ヶ月後、満を持してリリースされた「高嶺の花子さん」。これまでのシングルでは統一されていたデザインとバンドロゴが変更され、ジャケットには初めてメンバーである清水依与吏が写し出されました。さらに、シングルとしては初めて2形態での発売となり、初回盤にはミュージックビデオやオフショット、レコーディング風景を収録したDVDが付属しています。これらの変化は、バンドが新たなステージへと進む決意の表れと言えるでしょう。

楽曲制作とプロモーション

全作詞作曲を清水依与吏が手掛け、編曲はback number自身と、蔦谷好位置氏が担当しています。蔦谷好位置氏の参加は、楽曲に洗練されたサウンドをもたらしたと言えるでしょう。ミュージックビデオは台湾・台北市の双連市集で撮影され、小谷実由が出演。エキゾチックな雰囲気と楽曲の切ないメロディーが見事に融合した映像作品となっています。

また、2019年には清水依与吏が麒麟麦酒「淡麗グリーンラベル」のCM「GREEN JUKEBOX 夏篇」に出演し、楽曲を弾き語り。「高嶺の花子さん」はCM効果も相まって、より広い層に知られることとなります。

大きな成功と記録

2022年の第73回NHK紅白歌合戦では「アイラブユー」に続いて披露され、国民的な知名度をさらに高めました。そして、YouTubeに投稿されたフルミュージックビデオは、2023年11月18日に1億回再生を突破。さらに、2024年7月17日にはBillboard JAPANチャートにおけるストリーミングの累計再生回数5億回を突破するなど、驚異的な数字を記録しています。これらの記録は、「高嶺の花子さん」が時代を超えて愛される楽曲であることを証明していると言えるでしょう。

楽曲リストと収録アルバム

シングルには表題曲「高嶺の花子さん」に加え、「バースデー」「君がドアを閉めた後」とそのインストゥルメンタルバージョンが収録されています。「高嶺の花子さん」「バースデー」「君がドアを閉めた後」は、4thアルバム『ラブストーリー』にも収録されており、アルバムにおける楽曲の位置づけも重要なポイントとなっています。

まとめ

「高嶺の花子さん」は、音楽性、プロモーション、そして商業的成功の全てにおいて高い評価を得た楽曲です。ジャケットデザインやリリース形態の変化、CM出演、紅白歌合戦でのパフォーマンス、そして驚異的な再生回数など、様々な要素が相乗効果を生み出し、back numberというバンドのさらなる飛躍を促しました。このシングルは、彼らのキャリアにおいて大きな転換点となったと言えるでしょう。

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