高橋広行

高橋 広行（たかはし ひろゆき）

1957年2月15日生まれ。日本の著名な実業家であり、現在は株式会社ジェイティービー（JTB）の取締役会長、そして一般社団法人日本旅行業協会（JATA）の会長として、日本の旅行業界を牽引する立場にある人物です。徳島県の出身。

経歴

高橋氏は、関西学院大学法学部を1979年に卒業しました。大学での学びを終えた後、同年に当時の日本交通公社、現在の株式会社ジェイティービーに入社し、そのキャリアをスタートさせました。

入社以来、全国の主要な拠点での勤務を経験しました。例えば、高松支店長や広島支店長といった、地域の旅行事業を統括する重要なポストを歴任し、現場における豊富な経験と知見を培いました。

経営の舞台へと進んだのは2010年のことです。この年、高橋氏は取締役旅行マーケティング戦略部長に就任し、JTB全体の旅行事業における戦略策定の中核を担うことになりました。さらに2012年には、常務取締役に昇進すると同時に、株式会社JTB西日本の代表取締役社長を兼務し、地域子会社の経営責任者として手腕を発揮しました。

JTB社長としての時代

2014年からは、株式会社ジェイティービー本体の代表取締役社長という、組織の最高経営責任者としての重責を担いました。約6年間にわたる社長在任期間中、高橋氏はめまぐるしく変化する国内外の旅行市場において、JTBグループの成長戦略を積極的に推進しました。

特に注力した分野の一つが、グローバル市場における事業基盤の強化です。海外事業の展開を積極的に推し進めることで、国際競争力の向上を目指しました。また、日本への旅行者（訪日外国人旅行客）の増加に対応するため、受け入れ体制の整備や、彼らに向けた魅力的な旅行商品の開発など、インバウンド事業の強化にも尽力しました。こうした取り組みは、JTBの企業価値向上に大きく貢献するとともに、日本の観光立国推進という国家的な目標にも寄与するものでした。

現職およびその他の役職

2020年6月30日をもってJTB代表取締役社長を退任した高橋氏は、翌7月1日からは同社の取締役会長に就任し、現在に至ります。会長職として、豊富な経験に基づいた経営への助言や、対外的な活動を通じてJTBグループ全体を支えています。

また、高橋氏はJTBでの役職と並行して、旅行業界および関連産業における様々な団体の要職も歴任しています。一般社団法人日本旅行業協会（JATA）では会長を務めており、業界全体の発展や課題解決に向けたリーダーシップを発揮しています。さらに、公益社団法人日本観光振興協会の副会長、一般社団法人日本イベント産業振興協会の副会長といった役職も務め、観光やイベントといった幅広い分野における振興活動にも貢献しています。

長年にわたり旅行業界の最前線で活躍してきた高橋氏の経験と手腕は、今日の日本の旅行産業にとって不可欠な存在と言えるでしょう。今後の業界の動向において、その発言や行動には引き続き注目が集まるものと予想されます。

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