高橋康

高橋 康（たかはし やすし）について

高橋康（1924年12月12日 - 2013年2月12日）は、日本の著名な物理学者で、特に理論物理学、特に量子力学の分野において大きな功績を残しました。彼は名古屋大学を卒業後、坂田直士博士の指導を受け、量子力学を学びました。

略歴

高橋は、物理学者高橋百千の長男として生まれました。1951年に名古屋大学理学部を卒業後、1954年にはフルブライト留学制度を利用し、アメリカに渡りました。ロチェスター大学で学んだ後、アイルランド高等科学研究所を経て、1968年にカナダのアルバータ大学の教授に就任しました。

高橋康は、場の量子論において「Ward-高橋の恒等式」を導き出したことで特に知られています。この恒等式は、対称性の原理を表現するための重要な関係式として評価されています。この業績により、2003年には日本物理学会から素粒子メダルを授与されました。

彼は2013年の2月12日に、カナダで亡くなりました。彼の死は、物理学界にとって大きな損失となりました。

著書

高橋康は多くの著作を残しており、物理学の教育に尽力しました。以下は彼の代表的な著書です：

• - 物性研究者のための場の量子論 1, 2 (新物理学シリーズ)（1974年、1976年）
• - 量子力学を学ぶための解析力学入門（1978年）
• - 古典場から量子場への道: これから '場' を学ぶ人のために（1979年）
• - 初等相対性理論: ジュニアからシニアまで（1983年）
• - 統計力学入門: 愚問からのアプローチ（1984年）
• - 電磁気学再入門: QEDへの準備（1994年）
• - 重力とスカラー場: 物理のたねあかし（1997年）
• - 場の理論計算入門: 物理のたねあかし (5)（1998年）

彼の著作は多岐にわたり、量子力学や量子論の基本概念を学ぶために役立つ内容となっています。それだけでなく、理論物理に足を踏み入れたばかりの学生にとっても、理解を深めるための貴重な資料となるでしょう。

高橋康の貢献は、量子力学や理論物理学を学ぶ意欲のある多くの学生や研究者に影響を与え続けています。彼の業績や思想は、今後も学問の発展に寄与することでしょう。

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