高橋由佳利

高橋由佳利（たかはし ゆかり）さんは、1958年1月15日生まれの日本の女性漫画家です。兵庫県姫路市出身で、O型。1978年、集英社の少女漫画雑誌『りぼん』夏の増刊号に掲載された作品でデビューを果たしました。

デビュー後は『りぼん』を中心に、多くの作品を発表。代表作として、初期には『それからのパスカル』『勝手にセレモニー』『プラスティックドール』『過激なレディ』『なみだの陸上部』など、少女たちの青春や恋愛を描いた作品が人気を博しました。その後は『りぼんオリジナル』や『マーガレット』といった雑誌でも作品を発表し、幅広い読者層を獲得しました。

1990年頃からは、集英社の女性向け漫画雑誌『ヤングユー』に発表の場を移し、『月曜日が待ち遠しい』『レッスン』『社長とわたしシリーズ』など、より大人向けのテーマの作品も手がけるようになりました。これらの作品では、恋愛や仕事、人間関係といった、より複雑な感情や社会性を題材にした物語が展開されています。

私生活では、1994年にトルコ滞在中に知り合ったトルコ人男性と結婚。その後、男の子を出産し、日本とトルコを行き来する生活を送ることになります。この経験が、彼女の創作活動に大きな影響を与えました。

特に、トルコでの生活や出産体験をテーマにした漫画エッセイ『トルコで私も考えた』は、1996年の発行後、長期シリーズとなり大ヒット作品となりました。異文化交流や、海外での生活、そして子育てというテーマは、多くの読者に共感と感動を与え、高橋由佳利さんの代表作の一つとなりました。この作品では、ユーモラスな描写と鋭い観察眼によって、トルコ文化や生活様式が生き生きと描かれ、読者を引き込みます。

漫画家としての活動と並行して、高橋さんは起業家としての顔も持ち合わせています。2000年代前半には、兵庫県神戸市でトルコ子供服と雑貨を扱うショップ「LALE（ラーレ）」を経営。その後、2010年には夫がトルコ料理店「ケナン」を開業し、メニューデザインや店内のレイアウトなど、多方面から夫の事業を支えました。（ケナンは2016年12月に閉店）

2011年には、公式Twitterで『トルコで私も考えたリターンズ』の執筆開始と『オフィスユー』誌上での連載開始を発表し、精力的に活動を続けています。

高橋由佳利さんの作品は、少女漫画から女性向け漫画まで幅広く、その作風は時代と共に変化しながらも、常に繊細な感情描写とユーモラスな表現で読者を引き込んでいます。さらに、漫画家としての活動以外に、経営者としての経験や海外での生活といった多様な経験が、彼女の作品に深みと奥行きを与えていると言えるでしょう。

主な作品として、『お月さま笑った？』『それからのパスカル』『勝手にセレモニー』『プラスティックドール』『過激なレディ』『なみだの陸上部』『わたしはサボテン』『子供は分かってくれない』『天国の接吻』『月曜日が待ち遠しい』『レッスン』『社長とわたしシリーズ』『トルコで私も考えた』『マンゴープリン・ココナッツゼリー』『トルコで私も考えた 21世紀編』『晶子の反乱』『守ってあげたい〜鍼灸師・診子の初恋〜』などがあります。また、『満点人物伝シリーズ ちびまる子ちゃんの樋口一葉』ではイラストを担当しています。これらの作品は、時代やターゲット層を超えて、多くの読者に愛され続けていると言えるでしょう。

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