高橋芝山

高橋芝山（たかはし しざん）

高橋芝山、本名は高橋勝蔵は、1860年に陸奥国亘理郡（現在の宮城県）の出身で、明治時代の洋画家として知られています。彼は1860年から1917年にかけての人生の中で多くの功績を残し、特に洋画の分野において重要な影響を与えました。

来歴

高橋は1871年に北海道に移住し、開拓団の一員として新たな生活を始めます。その後、1875年から1877年にかけて上京し、電信技術について学ぶことになります。当初は日本画家としての道を志しましたが、1885年に渡米し、サンフランシスコ美術学校で西洋画を学ぶことを決意します。彼は1891年に首席で卒業し、明治26年にはシカゴ万国博覧会で一等賞を獲得しました。この成功によって高橋は帰国し、芝に芝山研究所を設立し、自身の技術を後進に伝えることに力を尽くしました。

彼はまた、1897年頃に小林清親に入門し、川村清雄や二代目五姓田芳柳の巴会にも参加しました。文展においても活躍し、第3回文展には『桃』を、第4回文展には『甲州葡萄』を出品して入選を果たします。晩年には故郷の北海道に戻り、1917年に57歳で生涯を閉じました。

作品

高橋芝山は数多くの素晴らしい作品を残しました。主要な作品には以下が含まれます：

• - 1894年制作の「田口和美先生像」：油彩をキャンバスに使用。
• - 1908年の「静物」：油彩で描かれた静物画。
• - 1909年頃の「桃と葡萄」：郡山市立美術館に所蔵。
• - 1910年の「静物」：麻布に油彩。
• - 1888年の「米国カリフォルニヤ州タマルパエス山真景」：紙に水彩。
• - 1892年の「カリフォルニア風景」：紙に水彩で表現。
• - 1893年の「桑港風景」：同じく水彩。
• - 1901年の「函館港」：水彩で描かれています。

参考文献

• - 吉田漱著『開化期の絵師 清親』，緑園書房，1906年
• - 荒木矩編『大日本書画名家大鑑 伝記下編』，第一書房，1975年
• - 笠間日動美術館編『日本近代洋画への道 高橋由一から藤島武二まで』，笠間日動美術館，2009年

関連項目

• - 洋画家

高橋芝山はその多彩な作品を通じて、近代日本の美術界において重要な存在となり、彼の影響は現在でも感じられます。

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