高畑正幸

文具王・高畑正幸とは

高畑 正幸（たかばたけ まさゆき）氏は、1974年6月23日生まれの日本の文房具ライターです。その専門性と豊富な知識から、「文具王」という愛称で親しまれています。

生涯とキャリア

香川県出身。香川県大手前高校を卒業後、千葉大学工学部で学び、同大学院の工業意匠学専攻で修士課程を修了しました。デザインやものづくりに関する素養を身につけたことが、その後の文房具への深い探求に繋がっていると言えます。

2000年には、文房具メーカーであるサンスター文具に入社。商品開発部門に10年間携わった後、マーケティング部門へと異動しました。会社員として勤務する傍ら、自身の文房具に関する知識や情熱を活かし、文房具についての執筆活動や講演活動を開始しました。

「文具王」の確立と活動

高畑氏が「文具王」としての地位を確立したのは、テレビ東京の人気番組『TVチャンピオン』での活躍がきっかけです。番組内で開催された「文房具通選手権」において、1999年、2001年、2005年と、前代未聞の3連続優勝を果たし、その知識と洞察力が広く認知されました。これにより、「文具王」の通称が定着しました。

2012年9月からは、サンスター文具株式会社とプロ契約を結び、より自由な立場で文房具に関する個人活動を本格化させました。様々なメディアでの情報発信に加え、文具業界におけるユニークな企画も立ち上げています。特に、自身が主催する「OKB48総選挙」（お気に入りボールペン総選挙）は、多くの文具ファンから注目を集めるイベントとなっています。

また、2007年には、文房具ライターのきだてたく氏、他故壁氏と共に文房具ユニット「ブング・ジャム」を結成しました。このユニットでは、トークショーなどを通じて文房具の楽しさを伝えるイベント活動を積極的に行っています。

プライベートでは、2020年12月に自身の公式YouTubeチャンネルでのライブ配信にて結婚を発表しています。

執筆・監修活動

高畑氏は、「文具王」として培った知識や経験を活かし、数多くの著作を世に送り出しています。単著としては、文房具を徹底的に評価・紹介する『究極の文房具カタログ』シリーズや、『文房具語辞典』、『人生が確実に幸せになる文房具100』などがあります。文房具の選び方から活用法、歴史、最新情報まで、幅広いテーマで執筆活動を行っています。

さらに、文房具ユニット「ブング・ジャム」としての共著や、手帳に関する共著、特定の製品に関する共著など、他の専門家やライターとのコラボレーションも多数あります。文房具関連の書籍や漫画の監修、さらには海外の絵本の翻訳なども手がけており、様々な形で文具文化の普及に貢献しています。

受賞歴

『TVチャンピオン』での優勝以外にも、高畑氏は文房具のデザインや製品開発に関する功績でも評価されています。サンスター文具在籍中に手掛けた多くの製品が、デザイン性の高さを評価され、グッドデザイン賞を受賞しています。また、子供向けの安全な文房具に関する取り組みは、キッズデザイン賞の受賞に繋がっています。

これらの活動を通じて、高畑正幸氏は単なる文房具の紹介者にとどまらず、製品開発、情報発信、文化振興といった多角的な面から、現代日本の文房具シーンを牽引する重要な存在となっています。公式サイト「B-LABO」やX（旧Twitter）、YouTubeチャンネル、編集長を務める「文具のとびら」などを通じ、現在も精力的に活動を続けています。

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