鯉沼久史

鯉沼 久史

概要

鯉沼 久史（こいぬま ひさし）氏は、1971年10月2日生まれ、千葉県出身の日本の著名なゲームクリエイターであり、経営者です。現在は株式会社コーエーテクモホールディングスの代表取締役副社長を務めるとともに、グループの中核企業である株式会社コーエーテクモゲームスの代表取締役社長として、数多くの人気ゲームタイトルの開発を指揮しています。2025年6月には、コーエーテクモグループ全体の経営を統括する株式会社コーエーテクモホールディングスの代表取締役社長執行役員CEOへの就任が予定されており、同社の未来を担う重要な存在として注目を集めています。

経歴

國學院大學栃木高等学校を卒業後、東京電機大学理工学部情報科学科に進学し、情報科学の専門知識を習得しました。大学卒業後の1994年、当時光栄として知られていた現在のコーエーテクモゲームスに入社します。入社当初はプログラマーとしてゲーム開発のキャリアをスタートさせましたが、その後はプロデューサーへと転身し、クリエイティブな手腕を発揮するようになります。

自身の就職活動においては、ゲーム業界の中でも特に経営基盤が安定しており、将来性が見込めると独自の分析から判断した光栄への入社を強く志望したと言います。一部上場企業と比較して規模は小さいながらも、財務指標や内部留保が充実している点を評価したことが、入社を決める大きな要因となったようです。

プロデューサーとしては、同社の看板シリーズの一つである「無双シリーズ」を中心に、その名を広く知られることになります。特に、日本の戦国時代をテーマにした『戦国無双シリーズ』や、人気アニメ・漫画作品とのコラボレーションによる『ガンダム無双シリーズ』など、数々の派生作品を手がけ、シリーズの成功に大きく貢献しました。これらの作品を通じて、爽快なアクションと歴史・キャラクターの魅力を融合させた「無双」独自のゲーム性を確立し、国内外の多くのファンを獲得しました。

ゲーム開発における実績と手腕が評価され、2006年4月には執行役員に就任し、経営層の一員となります。役員として、引き続きゲームソフトのプロデュースに深く関与しながら、会社の意思決定にも携わるようになりました。創業者の襟川陽一氏からは、ゲームの質に対する評価基準や改善点に関する感覚が自身と極めて近いとして、厚い信頼を寄せられています。これは、クリエイターとしての感性と経営者としての視点を兼ね備えた鯉沼氏の能力を示すエピソードと言えるでしょう。

経営陣における彼の存在感は大きく、2021年6月に発表された同社の有価証券報告書によれば、創業者の襟川陽一・恵子夫妻を除いた役員報酬において、鯉沼氏のみが1億円を超えており、これは同社における彼の貢献と評価の高さを物語る一例と言えます。

そして、2025年6月には、コーエーテクモグループ全体のトップであるコーエーテクモホールディングスの代表取締役社長執行役員CEOに就任することが発表されており、グループ全体の経営戦略の舵取りを担うことになります。これは、クリエイターからスタートし、プロデューサー、そして経営者へと着実にステップアップしてきた彼のキャリアにおける新たな節目となります。

主なプロデュース作品

無双シリーズ
戦国無双シリーズ
ガンダム無双シリーズ
北斗無双シリーズ
ワンピース 海賊無双シリーズ
ゼルダ無双シリーズ
ベルセルク無双
ポケモン+ノブナガの野望
討鬼伝シリーズ
進撃の巨人シリーズ
仁王シリーズ

関連事項

ゲームクリエイター一覧

外部リンク

* 鯉沼Ｐのブログ（アーカイブ）

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