鰐河神社

鰐河神社（わにかわじんじゃ）

香川県木田郡三木町にある鰐河神社は、地域の信仰を支える重要な神社の一つです。この神社は讃岐国の三木郡高岡郷に位置し、和爾賀波神社の論社の一つとして知られています。また、さぬき十五社の一つにも数えられています。さらに、白山神社も和爾賀波神社の論社であり、鰐河神社の境外末社との見方も存在します。

祭神と創建伝説

鰐河神社では、豊玉姫命と応神天皇が祭神として祀られています。創建時期は明確には記録されていませんが、社伝によれば、豊玉姫命が亀に乗って讃岐国の山田郡潟元（現在の屋島付近）に上陸し、ここで鵜葺草葺不合尊を出産したとされています。続いて、鰐に乗って川を遡り、この地に到達したという伝説が残っています。この神社の創建に関しては、行基が関与したとする伝承も存在します。

歴史を遡ると、延喜7年（907年）には八幡神が配祀されるようになり、神社は高岡八幡とも称されていました。さらに、神仏習合の影響により、応神寺が別当寺として創建されたこともありました。しかし、明治元年（1868年）の神仏分離令によって応神寺は廃止され、明治5年（1872年）には現在の「鰐河神社」という名称に改称され、郷社に指定されました。

文化的な価値と祭り

鰐河神社は、地域の文化とも深く結びついています。特に、獅子舞の伝統があり、その獅子舞の獅子頭は高さ63cm、幅90cm、長さ100cmといった大きさを誇ります。獅子舞用の油単を合わせると、全長は約13mにも達します。これを50人がかりで動かすという非常に迫力のあるもので、三木町の指定文化財にも登録されています。地元では三木町獅子舞フェスタなどのイベントでその壮大な姿を見ることができます。

また、香川県さぬき市にある願興寺の脱活乾漆聖観音坐像は、鰐河神社の別当寺であった応神寺の本尊であるとの言い伝えがあります。このように、鰐河神社は地域の歴史や文化とも深く関連づけられています。

鰐川との関わり

豊玉姫神が遡ったとされる川は、後に鰐川として知られ、現在では新川と呼ばれています。近くに位置する和爾賀波神社（同じく和尓賀波神社の論社）によれば、鰐川は実際には鴨部川を指しているとのことです。

アクセス

鰐河神社へのアクセスは、高松琴平電気鉄道長尾線の白山駅から徒歩約20分です。神社を訪れる際には、周囲の自然と歴史を楽しむことができるでしょう。地域の信仰と文化が息づくこの場所は、訪れる人々に深い感動を与える神社です。

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