鳥の歌 (テレビドラマ)

テレビドラマ『鳥の歌』

『鳥の歌』（とりのうた）は、1989年8月28日から9月18日までの間、NHK総合で放送された日本のテレビドラマです。この作品は、著名な作家西木正明の著作「凍れる花火」を原作としており、脚本は池端俊策、演出は佐藤幹夫が手掛けました。NHK大阪放送局によって制作されたこのドラマは、NHKの「シリーズドラマ・10」枠で放送されました。

物語の概要

ドラマのストーリーは、夢を追い求める青年と彼に恋心を抱く年上女性の心の葛藤を中心に展開されます。福子（演：桃井かおり）は、ラジコンのヘリコプターを操縦している若者、戸部彬（演：堤真一）と出会います。彬は、ヘリコプターにカメラを取り付け、空中からの写真を撮影してその販売を試みていますが、これまでのところ成功を収めたことはありません。

福子は彼の作品に興味を惹かれ、写真雑誌社を紹介します。そこで彬が撮影した写真が評価され、男女が親しげに寄り添っている様子を捉えた一枚が買い取られることになりました。ところが、その写真には思わぬスキャンダルが潜んでいました。それは若手の人気女性歌手と公団の局次長である雨宮（演：児玉清）の密接な関係を示唆するものでした。

スキャンダルの影響

公団にまつわる汚職事件が発覚し、このスキャンダルを背景に、彬は逃亡する幹部たちが次々に自殺を強要されたり、事故として口封じを図られるという闇社会の暗躍に巻き込まれます。彬は写真がもたらした事態に後悔し始め、福子と共に真実を明らかにするために立ち上がります。

登場人物

二本松福子（演：桃井かおり）
競輪の予想屋であり、パチンコに精通したセミプロ。彼女は現実に目を向けつつも、夢や希望を持ち続ける天真爛漫な30代女性です。
戸部彬（演：堤真一）
ラジコンのヘリコプターを使って空中写真を撮影する若き写真家。純朴で優しい性格が特徴の青年です。
荒木高麿（演：大地康雄）
雨宮英介（演：児玉清）
野川マリ（演：田中美奈子）
その他のキャスト
森本レオ、北川めぐみなど、多彩なキャスト陣が揃っています。

撮影の特徴

『鳥の歌』は、屋久島の美しい自然を舞台にしながら、人物同士の繊細な感情や葛藤を描いています。ドキュメンタリー的なアプローチで自然を捉え、人間が持つ願望や苦しみを深く掘り下げた内容は、観る者に強い感銘を与えることでしょう。

この作品は、心に響くストーリーと魅力的なキャラクターたちによって、視聴者に深い印象を残し、多くのファンに愛され続けています。

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