鳥羽至英

鳥羽 至英（とば よしひで）について

鳥羽至英は1946年6月23日に東京都練馬区で生まれました。早稲田高等学校を1965年に卒業した後、1969年に早稲田大学の政治経済学部を卒業します。彼はその後、1976年に早稲田大学大学院の商学研究科博士課程を修了し、「監査証拠論の研究」のテーマで商学博士の学位を取得しました。

彼の教育キャリアは、1976年に東京都立商科短期大学での専任講師に始まり、その後は専修大学や早稲田大学と幅広く活躍してきました。1978年に専修大学商学部の専任講師として採用された後、1979年には助教授、1984年には教授に昇進しました。2005年には早稲田大学商学部の教授となり、2017年には定年退職を迎え、名誉教授の称号を授与されました。

研究分野と著作

鳥羽氏は監査に関する理論や実務について幅広い著作を持ち、特に『監査証拠論』や『監査基準の基礎』などが知られています。彼の研究は主に監査証拠や財務諸表監査、内部統制の理論に焦点を当てており、以下が彼の主な著書です：

• - 『監査証拠論』（1983年、国元書房）
• - 『監査基準の基礎』（1992年、白桃書房）
• - 『財務諸表監査の基礎理論』（2000年、国元書房）
• - 『内部統制の理論と制度 執行・監督・監査の視点から』（2005年、国元書房）
• - 『財務諸表監査理論と制度 基礎篇』（2009年、国元書房）
• - 『財務諸表監査理論と制度 発展篇』（2009年、国元書房）
• - 『ノート財務諸表監査における懐疑』（2017年、国元書房、早稲田大学会計研究所・会計研究叢書）
• - 『世界の監査史　監査学を模索して』（2024年、国元書房）

また、共編著や翻訳も行っており、特に「監査学」に関する分野での啓発にも貢献しています。共著には『公認会計士の外見的独立性の測定』（2001年、白桃書房）や、『監査を今、再び、考える』（2018年、国元書房）などがあります。これらの著作は、会計や監査に関する新たな視点を提供することを目的としています。

翻訳業務も行っており、アメリカ会計学会が編纂した『基礎的監査概念』（1982年、国元書房）をはじめ、数多くの重要文献を日本語に翻訳しています。特に、コーエン委員会やトレッドウェイ委員会などの文書は、重要な監査基準を理解するための貴重な資源として評価されています。

教育と社会への貢献

鳥羽至英氏の教育者としての貢献は、学生や後輩の指導だけでなく、学術界における監査の理論的発展にも寄与しています。彼の多岐にわたる著作や講義を通して、監査の重要性やその実践に対する理解が深まった多くの学生は、現在、さまざまな業界で活躍しています。

このように、鳥羽氏は日本における会計学と監査の発展に対して大きな影響を持つ学者であり、その業績は今後も多くの人々に影響を与え続けるでしょう。

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