鷹司誓玉

鷹司誓玉

鷹司誓玉（たかつかさ せいぎょく、1929年10月28日 - ）は、浄土宗大本山善光寺大本願の第121世法主。尼公上人、大僧正。全日本仏教婦人連盟名誉会長も務める。

生い立ち

1929年、公爵鷹司煕通の四男である鷹司信敬と、母敦子（水野家出身）の娘として東京に生まれる。幼名は榮子（しげこ）。幼少期は杉並区で過ごし、女子学習院に入学。その後、父の信敬が堺市立水族館の館長に就任したため大阪府堺市へ移住するが、戦時下で勉学に専念できる環境ではなかったため、再び女子学習院へ転学。

終戦後、京都府立女子専門学校に進学。卒業後は大阪市立女子専門学校の研究室に勤務。その後、新制大学となった慶應義塾大学文学部（第2類）に入学し、古代から中世にかけての日本史を研究。文学士の学位を取得。

仏門へ

母の敦子が善光寺へ参拝した際、従姉妹で副住職を務めていた一条智光から後継者を探しているという話を聞く。誓玉自身が仏門に入ることを望み、1955年、先々代の法主である大宮智栄の附弟（将来住職となる弟子）となり、大本願に入山し得度。

その後、知恩院にある尼衆学校（後の尼僧道場、現在は廃止）に入学し修行に励む傍ら、佛教大学通信課程を卒業。さらに大谷大学大学院に進学し中国仏教を研究、修了後大本願へ戻る。1959年、先代の一条智光法主のもとで副住職を務め、1997年4月の開帳中に一条智光の引退により法主に就任。

法主として

法主としては、代々受け継がれている早朝の御数珠頂戴の儀や、開帳時の導師など、数多くの重要な職務をこなしている。

また、2007年秋には、前年より入山していた鷹司誓栄（2008年4月2日、病気療養中の大宮智真に代わり副住職となる）を養女とした。誓栄の出身である西方寺の歴代住職に鷹司家出身者が多いという縁による。

大本願では、福祉慈善事業として乳児院や特別養護老人ホームを運営しており、近年ではグループとして経営を行っている。

著書

「信州大本願江戸青山善光寺智観上人」
「唐組平緒」
「近世善光寺上人の生涯－妙譽智観尼公の場合」（大本願教化部）

参考文献

鷹司誓玉・北原広子『流れのままに 善光寺大本願鷹司誓玉上人自伝』信濃毎日新聞社、2009年、ISBN 9784784071012
浄土宗新聞平成9年6月1日号
大紀元時報2008年4月26日

外部リンク

お上人様紹介 - 善光寺大本願公式サイト
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