鷺田橋

鷺田橋（さぎたばし）の概要と歴史

岐阜県瑞穂市に位置する鷺田橋は、揖斐川に架かる岐阜県道156号曽井中島美江寺大垣線の一部として、地域の重要な交通路の役割を果たしています。この橋は、両岸に分断された呂久地区を結ぶ重要なインフラとなっており、その名称は、1897年から1954年まで存在した本巣郡鷺田村に由来しています。鷺田村は現在の瑞穂市古橋や横屋、呂久などの地域を含んでいます。

基本情報

• - 供用開始: 1975年（昭和50年）
• - 延長: 412.5m
• - 幅員: 8.5m

橋の歴史

揖斐川の付替工事によって交通が不便になった呂久地区では、かつて「呂久の渡し」と呼ばれる渡船が両岸を結んでいました。渡船は便利ではあるものの、特に自動車が普及した後は、その不便さが目立つようになりました。特に農業機械の大型化や通学路の安全性が問題視され、地域住民は橋の架設を強く希望するようになりました。

1947年に橋の必要性が叫ばれたものの、当時は戦後であり、資金や技術が不足しているため、実現には至りませんでした。1951年には低水路部分のみの架設が許可され、1952年には初代の鷺田橋が開通しました。この橋は水位が上昇すると水没する「もぐり橋」として知られ、状況に応じて通行が制限されました。

開通当初は地元の人々に喜ばれ、賑やかな祝賀イベントも催されました。しかし、自動車の急増に伴い、交通量は増加し、児童の通学時には安全対策が求められるようになりました。そこで歩道の拡張などの対策が取られましたが、交通事故も少なくありませんでした。

1968年には、地域住民が絡んだ要望によって、より安定した橋の架設が求められ、1975年に現在の橋が開通する運びとなりました。

呂久の渡し

鷺田橋の架設前、呂久地区が利用していた渡船は中山道の重要な交通路として機能していました。1879年には民間の有料橋が設置され、1886年に架け替えられましたが、1896年の大洪水によって流失し、その後は渡船に戻るなど、様々な変遷を経ていました。

1916年には揖斐川新川への水流変更が完了したことで、渡船はその役目を終え、さらに1947年には新たに架橋運動が始まった結果、1952年に初代の鷺田橋が開通しました。これにより、呂久の渡しは廃止され、地域の交通インフラが大きく変わることとなりました。

結論

鷺田橋は、瑞穂市の歴史的かつ重要な交通手段として、多くの人々に貢献し続けています。歴史の中で様々な課題を乗り越え、現在では自動車や歩行者にとって欠かせない存在となっています。地域住民の生活を支えるこの橋の存在は、今後も続いていくことでしょう。

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