鹿児島市交通局460形電車

鹿児島市交通局460形電車の詳細

鹿児島市交通局460形電車は、1960年（昭和35年）に登場した鹿児島市の路面電車です。この車両は、旧型である400形の機器を流用し、461号と462号の2両が製造されました。460形は、当時の最新技術を駆使して作られ、400形のうち改造されなかった貴重な両車両として位置づけられています。

製造背景

460形は1960年5月に製造され、鹿児島市交通局の工場で製作されました。これはその時代における同局の高い技術力を示すもので、400形の台車を暫定的に使用し、その後600形と同様の空気ばね台車であるNK-51に交換されました。当初、460形は400形の一部として扱われていましたが、600形とほぼ同一の性能を有していたため、460形として独自の存在感を放つようになりました。

改造と特徴

460形は1968年にワンマン運転化のための改造が行われましたが、外観にそれほど変化が見られることはありませんでした。冷房設備の導入は1986年に行われ、当時の他の車両に比べてかなり遅れたことが注目されます。この冷房化により、乗客の快適性は向上しましたが、機械的な保守管理の手間が慢性的に発生し、これが後の運行に影響を及ぼしました。

廃車の理由とその後

460形は、同じ空気ばね台車を装備する600形と同じく、メンテナンスが難しいことが災いし、早期に廃車の対象となりました。1989年3月31日、461号と462号の両車両は運行を終了し、僅か3年後に冷房化改造を施されていたにもかかわらず、他の理由で廃車となりました。その後、460形で使用されていた台車は、600形614号および615号に流用されており、現在もその一部が現役で運行されています。

車両の行方

460形の車体は、鹿児島市内の錦江高原ホテルに売却されましたが、現在はすでに撤去されており、その姿を見ることはできません。460形の短い運行歴は、その技術革新とともに、鹿児島市の交通の歴史の一部として記憶されています。

まとめ

460形電車は、鹿児島市の路面電車の中でも特に技術的な意味合いが強い重要な存在です。製造から廃車までの間にいくつかの改造を経て、最終的にはその役割を終えましたが、その影響は鹿児島市交通における電車の進化に寄与しました。

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