鹿児島県漁業無線局

鹿児島県漁業無線局について

鹿児島県漁業無線局は、鹿児島県無線漁業協同組合が運営する、漁業用海岸局です。遠洋カツオ・マグロ漁船を主な対象とし、24時間365日体制で運用されています。

主な業務内容

漁業通信: 漁船と船主間の連絡を仲介し、操業状況、運航計画、漁獲報告、物資補給、船員の手配など、漁業活動に必要な情報伝達を支援します。
指導通信: 国や関係機関からの指示、監督、練習業務、漁海況情報、気象観測資料の収集、航行警報などを提供し、所属船の安全運航をサポートします。
電気通信業務: 漁船乗組員と家族間の個人的な通信を仲介するほか、有料の個人電報サービスも提供しています。
沿岸漁業用27MHz帯通信: 沿岸漁船向けに、1日4回の漁業気象情報と安全情報を放送し、緊急時の対応も行います。
マリンレジャー、ヨットとの無線通信: 錦江湾内外の洋上レジャー船の安全確保のため、無線通信サービスを提供しています。
WMO FAX放送: 漁船向けに、天気図やNOAA衛星軌道情報などをFAXで送信し、航行の安全と漁獲の向上に貢献します。
共同通信社船舶向けFAX放送: 沖合船舶向けに、時事ニュースをFAXで配信しています。
JMH/東京VOLMET: アジア地域の船舶向けに気象図をFAXで放送、航空機向けには空港の気象状況を無線電話で伝えます。
漁業情報サービスセンター（JAFIC）: 無線FAXによる漁海況情報を提供します。

沿革

1928年（昭和3年）：枕崎漁業無線局が開局。
1953年（昭和28年）：串木野漁業無線局が開局。
1954年（昭和29年）：山川漁業無線局が開局。
1973年（昭和48年）：鹿児島県漁業無線局建設推進委員会が設立。
1976年（昭和51年）：鹿児島県無線漁業協同組合が設立。
1979年（昭和54年）：串木野・枕崎・山川の各漁業無線局が合併し、鹿児島県無線漁業協同組合が開局。県と協同で運用を開始。
1995年（平成7年）：県本土沿岸小型漁船向け27MHz帯の無線局を開設。
1999年（平成11年）：GMDSS監視制御通信システムを導入。
2002年（平成14年）：WMO方式短波帯FAX放送を開始。
2003年（平成15年）：7.5GHz多重無線回線システムを導入。
2007年（平成19年）：共同通信社による船舶向け短波FAX新聞放送を開始。
2009年（平成21年）：気象無線模写通報と東京ボルメット無線電話通報の運用を開始。
2013年（平成25年）：無線通信設備の全面更新工事を実施。熊本県との通信業務を開始。
2014年（平成26年）：漁業情報サービスセンターによる無線FAX放送を開始。

運用体制

鹿児島市中心部にある演奏所から、鹿児島市内山中にある送信所と南九州市にある受信所を、マイクロ波および光回線で遠隔管制しています。

免許人

鹿児島県無線漁業協同組合
共同通信社
気象庁

通信内容（識別符号）

漁業通信・電気通信業務：JFX
ニュース速報：JSC
気象無線模写通報：JMH
VOLMET放送：東京

その他の情報

* 三重県と共同で、三陸沖におけるNOAA衛星軌道データおよび受信画像を提供しています。


鹿児島県漁業無線局は、漁業者の安全と効率的な操業を支えるため、多岐にわたる情報を提供し続けています。

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