鹿児島県立楠隼中学校・高等学校

鹿児島県立楠隼中学校・高等学校の概要

鹿児島県立楠隼中学校・高等学校は、2015年に設立された併設型の公立中高一貫校です。位置するのは鹿児島県肝属郡肝付町の旧・鹿児島県立高山高等学校の校地で、同校は鹿児島県内で2校目の併設型公立中高一貫校として位置づけられます。特筆すべきは、この学校が初の公立全寮制男子校であり、2001年に東京都立秋川高等学校が廃校になって以来、15年ぶりの公立全寮制高校の復活となります。

校名の由来

校名にある「楠」は鹿児島県の県木であり、肝付町の町木でもあるクスノキに由来しています。一方「隼」は、空を俊敏に飛翔するハヤブサや、鹿児島の人々を指す「薩摩・大隅隼人」に、内之浦宇宙空間観測所で打ち上げられた小惑星探査機の名称「はやぶさ」に由来しており、地域との結びつきを強調しています。

学校の設置課程と定員

楠隼中学校は全日制の普通科を設置しており、1学年あたり中学校で60名、高等学校で2017年度までは60名、2018年度からは90名を定員としています。特に高等学校では、内部進学した生徒を受け入れるために中学校からの進学を計画的に行っています。

校訓

学校の校訓は「大志・叡智・至誠」であり、生徒が高い志を持ち、知恵と誠実さを大切にすることが求められています。中高ともにブレザー型の制服を採用し、カッターシャツに青白のストライプのネクタイが特徴です。

設立の変遷

設立に至るまでの準備段階では、2012年に鹿児島県教育委員会による公立高校再編の一環として中高一貫教育が導入されることが発表され、2013年には公式ブログと校名が発表されました。その後、2014年に鹿児島県立高山高等学校の生徒募集が停止し、2015年4月に正式に開校しました。

学校の発展

開校当初は中学校1年生と高等学校1年生が60名ずつ入学し、翌年までに他の学年も次々と整い、2018年には初めて中学校から高等学校への内部進学が行われ中高一貫教育が本格的に始まりました。

近年の動向

2020年には、鹿児島県知事選において、現在の知事が楠隼中学校・高等学校の共学化を公約に掲げて当選。その後、2023年6月14日に県議会で共学化と全寮制の廃止が表明され、今後の新たな方向性を示しています。これにより、鹿児島県立楠隼中学校・高等学校は重要な教育機関としての地位をさらに確固たるものとしていくことでしょう。

このように、楠隼中学校・高等学校は地域に根差した教育を推進し、新しい時代に合わせた柔軟な教育方針を展開しています。

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