鹿島臨海鉄道8000形気動車

鹿島臨海鉄道8000形気動車について

鹿島臨海鉄道8000形気動車は、主に大洗鹿島線で活躍する新しい気動車です。この車両は、老朽化が進んでいた6000形の後継として、2016年から新潟トランシスの手で製造されました。地域の交通を支える重要な役割を担っています。

構造

8000形気動車の車体は、関東鉄道キハ5000形に似た設計を採用しており、両運転台式のデザインが特徴です。両側には2つの片開き式の扉があり、中央には両開きの扉が1つ設けられています。これらの扉は全て押しボタン式の半自動扉で、利便性が高いです。

前面形状は三陸鉄道36-700形に類似しており、視認性や安全性が重視されています。特に、水戸駅においては8番線の構造に合わせて、前方にのみ階段・エスカレーターが設置されています。この設計により、到着時の混雑を避けることが可能になっています。従来の6000形とは異なり、乗客をスムーズに収容するために、デッキを省略し、全ロングシートを採用しています。具体的な定員は135名で、そのうち44名分は座席となっており、トイレは設置されていません。なお、バリアフリーにも配慮されており、水戸方面の扉横には車椅子スペースが設けられています。また、初めてLCDを用いた車内表示器が装備されており、視覚的な情報提供にも力を入れています。

機関と性能

8000形にはDMF13HZディーゼル機関が搭載されており、出力は242.7kW（2000min-1）、このエンジンは排気量12.7リットル、最大トルクは1.41kN・m（1200min-1）を誇ります。ブレーキは電気指令式が採用されており、6000形との連結運転はできませんが、より効率的な制動力が期待されます。

デザイン

車両の彩色は、地域の風景を反映したものとなっています。下半分は砂浜や地面をイメージした淡いブラウンが基調で、上半分は鹿島灘の海と空を表す青色が採用されています。さらに、地域の発展を象徴するレッドのラインが特徴的です。なお、8004形式からは排障器が大型化されています。

運用開始

8000形の営業運転は、8001号が2016年3月26日に開始されました。その後、8002号と8003号も続々と導入され、2017年1月7日からは連結運転も開始されるなど、運用の幅が広がっています。これにより、鹿島臨海鉄道のサービス向上が図られており、地域の方々からの期待も高まっています。

現代的な技術とデザインを兼ね備えた8000形気動車は、これからも地域の交通を支える重要な存在であり続けることでしょう。

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