鹿目尚志

鹿目尚志（かのめ たかし）について

鹿目尚志は1927年に北海道で生まれ、2017年9月2日に神奈川県川崎市の病院で急性呼吸器不全により逝去しました。彼は日本のアートとデザインの分野で卓越した才能を持ち、幅広い活動を行なったアーティストです。

経歴と学び

1950年に東京美術学校（現・東京芸術大学）を卒業後、鹿目は愛知県立芸術大学で非常勤講師として教鞭を執るなど、教育の場でも影響力を持つ存在となりました。また、公益社団法人日本パッケージデザイン協会（JPDA）、日本グラフィックデザイナー協会（JAGDA）、社団法人総合デザイナー協会（DAS）などの会員としても活躍し、デザイン界に多大な貢献を果たしています。

主な作品・プロジェクト

鹿目の代表作には、資生堂の「スーパーマイルド」（1988年）や「肌水」、福寿園京都本店のブランディング計画、ミツカンの飲料酢シリーズ、ニッカブランデーのV.S.O.P.、井村屋のあずきバーなどがあります。彼のデザインはブランドイメージを強化することに寄与しており、その作品は今でも多くの人々に親しまれています。

展示歴

鹿目は数多くの展示会に参加しており、1981年の「4BOX-ER展」（銀座和光）を皮切りに、1982年の「PAPER NOW IN JAPAN 展」（東京AXISギャラリー）や、1987年の「鹿目尚志ガラス展」（銀座松屋）など、様々な場で作品を発表してきました。また、2002年には西武百貨店池袋店の正面モニュメントを製作するなど、公共の場でもその名を知られていました。

受賞歴

長年にわたる活動の中、鹿目は多くの受賞歴を持っています。1976年には日本パッケージデザイン協会会員賞を、1987年にはニューヨークADC「日本のグラフィックデザイン展」で銀賞を受賞しました。さらに、1992年には東京ADC賞、1993年には第3回紙アカデミー賞、1995年には日本パッケージデザイン協会のパーソンオブザイヤー賞を受賞し、彼のデザイン界に対する影響力を証明しています。特に2009年には、日本パッケージデザイン大賞展で金賞を受賞し、その功績が評価されました。

著作

鹿目はデザイナーとしてだけでなく、著述家としても活動しました。彼の作品集や子供向けの本が多く刊行されており、「こどものとも」シリーズでは「まけてたまるか」や「ポッキーとトム」といった作品があります。また、1982年には「4人の箱」という書籍を出版し、彼のアートへの思考や哲学を披露しています。

幅広い活動

鹿目尚志の活動はアートやデザインにとどまらず、彼自身のスタイルを構築するために、様々な素材や技法を用いることで知られていました。彼のアプローチは、デザインを通じて日常生活を豊かにすることを目指しており、見る人々に新たな視点を提供し続けました。


鹿目の作品とその影響は、デザイン界において今後も色褪せることのない重要な要素です。彼の遺した数々の作品は、多くの人々にインスピレーションを与え続けています。

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