麒麟がくる

大河ドラマ『麒麟がくる』

『麒麟がくる』（きりんがくる）は、2020年1月19日から2021年2月7日まで放送されたNHKの第59作目の大河ドラマです。本作は、明智光秀の複雑な人生を描き、彼がどのように歴史の舞台に立ち、その運命を紡いでいったのかに焦点を当てています。

企画・制作

2018年4月に制作が発表され、脚本は池端俊策が手がけました。主人公の明智光秀役には、長谷川博己が選ばれました。このキャスティングは、池端のリクエストによるもので、長谷川は以前にも池端の作品に出演していました。ドラマのタイトルの「麒麟」は、仁政を行う王の元に現れるとされる伝説の動物に由来しています。この作品は、戦国時代の新たな解釈を基に、光秀の成長物語が描かれます。特に、彼の生い立ちや内面に迫るストーリー展開が注目されています。

ドラマは4Kでフル撮影され、群像劇として斎藤道三や織田信長、徳川家康といった歴史上の英雄たちも登場し、彼らとの複雑な関係が描かれました。クランクインは2019年の6月に行われました。

話題の視聴率

放送開始からの視聴率も好調で、初回は19.1％の視聴率を記録しました。物語が進むにつれて視聴率は安定し、最終回には18.4％に跳ね上がり、全回平均視聴率は14.4％となりました。この数字は、前作『いだてん〜東京オリムピック噺〜』を大きく上回るもので、次作『真田丸』以来の高水準でした。この結果、過去10年間での視聴率でも高い評価を受けました。

放送期間の変更と課題

制作過程ではいくつかの困難もありました。特に、帰蝶役にキャスティングされた沢尻エリカが不祥事で降板した際には、急遽代役として川口春奈が採用され、収録済みのシーンは再撮影されることとなりました。これにより、初回放送日も変更されました。

また、新型コロナウイルスの影響で収録の一時休止があり、その影響で全44回予定されていた放送数が保たれることが発表されました。

あらすじ

物語は、明智光秀が鉄砲に興味を持ち、堺で名医との出会いや戦に関与する中で、戦乱の世を平和にしたいと願う思いが描かれています。光秀は、彼の運命を翻弄する数々の人々と出会い、愛や友情、策略の中で成長し、最終的には運命に立ち向かうこととなります。

このドラマは、歴史を通じて人間ドラマを描き出しており、視聴者に深い感動を与えました。演出やキャスト、制作チームのこだわりが見受けられ、特に長谷川博己の表現力は多くのファンに支持されました。

関連情報

放送終了後も特集番組や関連商品が多数展開され、音楽や書籍、DVDなど展開が続いています。また、撮影に協力した地域の反応や、ドラマ館が設立されるなど、地域活性化にも一役買っています。具体的には、光秀ゆかりの地に関連施設が開館したことから、地域とのつながりも強化されています。

総じて、『麒麟がくる』は、視聴者に歴史の深みや人間模様を伝えることに成功した作品となっています。

もう一度検索