麗水国際博覧会

麗水国際博覧会（Expo 2012）

麗水国際博覧会は、2012年5月12日から8月12日までの93日間、大韓民国全羅南道の麗水市で開催された国際博覧会です。この博覧会は、日本の経済産業省や日本貿易振興機構で使用されていた名前を持ち、正式な韓国名は「麗水世界博覧会」です。また「麗水エキスポ」とも呼ばれています。

概要

• - 名称: 2012麗水国際博覧会（International Exposition Yeosu Korea 2012）
• - 公式マスコット: ヨニ、スニ
• - 会場面積: 約25万m²
• - 入場料金: 大人33,000ウォン、中人25,000ウォン、小人・シニア19,000ウォン
• - 参加国: 104カ国、10国際機関
• - 期間: 2012年5月12日〜8月12日
• - 公式テーマ: 「生きている海と息づく沿岸：資源の多様性と持続可能な活動」

開催の経緯

韓国における国際博覧会の開催は、1993年の大田国際博覧会以来2度目であり、麗水を選定するための努力は1996年に遡ります。全羅南道が韓国政府に2010年開催の博覧会の誘致を提案したことが始まりです。経緯としては、政府は1997年に正式に万博誘致を発表し、その後、博覧会国際事務局（BIE）に開催申請書を提出しました。

最初の構想では2010年に「新しい共同体のための海と陸の出会い」をテーマにしていましたが、選考で敗れた後、2012年にテーマを再設定し、国際博覧会としての開催を目指しました。2007年に最終的に開催地に選ばれ、麗水市は海に面した美しい景色とともに、南海岸の観光地としての潜在力を世界にアピールすることを目指しました。

主なテーマとサブテーマ

博覧会のメインテーマは「生きている海と息づく沿岸：資源の多様性と持続可能な活動」とし、海洋問題に関する国際的な対話の場を提供しました。海洋汚染、海面上昇、生態系の保護など、これらは全人類に共通する課題です。また、サブテーマとして「沿岸の開発と保全」「新しい資源技術」「創造的な海洋活動」の3つが掲げられています。

参加国と展示施設

104カ国が参加し、様々な展示施設が設けられました。テーマ系パビリオンには、海洋関連のテクノロジーや文化を紹介する施設が充実しており、アクアリウムや気候環境館などが設置されました。

日本館

日本館では、東日本大震災をテーマにした展示が行われ、感謝のメッセージや復興の物語が紹介されました。日本の伝統文化や最新の技術も展示され、特にクジラや深海探査艇の映像が好評を博しました。日本館は、万博終了前の評価で銅賞を受賞しました。

交通の整備

博覧会開催に伴い、多くの交通インフラが整備され、最寄りの麗水空港からのアクセスも充実しました。KTX（韓国高速鉄道）の直通運行が開始され、入場者の移動がスムーズに行えるようになりました。様々な道路の新設や改良も行われ、公共交通機関も充実しました。

観客動員数とその影響

当初、観客動員数は800万人を目指していましたが、実際には820万人が訪れました。この動員数は、博覧会を通じて地域経済に大きな影響を与え、観光地としての麗水市がクローズアップされる結果となりました。

跡地の今

博覧会終了後、跡地は「エキスポ海洋公園」として整備され、一部の施設が恒久的に利用されています。アクアリウムはハンファ・アクアプラネット麗水に生まれ変わり、観光地として再活用されています。

その他の注目点

万博開催中にはK-POPアーティストによるコンサートが多数行われ、文化交流の場ともなりました。このような多面的な取り組みにより、麗水国際博覧会は国際的な注目を集め、韓国の海洋文化を広く知ってもらう機会となりました。

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