黄金橋 (ウラジオストク)

黄金橋（おうごんきょう）

黄金橋、またの名を金角湾大橋は、ロシア沿海地方のウラジオストク市に位置し、金角湾を跨ぐ斜張橋です。全長は2.1キロメートルに及び、特に海上を跨ぐ部分は1,388メートルあり、ランプ部分を含めると684メートルの主スパン間を持つこの橋は、都市内で重要な交通路の一つを形成しています。市内の中心部とチュルキン半島を結ぶ役割を果たしており、ウラジオストクにとって欠かせない交通インフラとなっています。

この橋の建設は、1959年に当時のソビエト連邦の指導者ニキータ・フルシチョフが「ウラジオストクをソビエトのサンフランシスコにする」とのビジョンを打ち出したことに端を発します。1969年には橋の計画が都市開発計画に盛り込まれましたが、具体的な建設には長い年月がかかりました。

実際の建設工事は2008年に開始され、2012年のAPECサミットに向けての重要なプロジェクトの一環として推進されました。建設は、さまざまな段階を経て進められ、数々の技術的な挑戦を乗り越えながら進行しました。特に、設計には国内外の企業が参加し、共同でプロジェクトを完成させました。工事の初期には、トンネルの工事が始まり、その後すぐに橋脚の建設が本格化しました。2009年から2010年にかけては、主要な橋脚の高さが増していき、重要な構造物の協力体制が確立されました。

建設期間中には火災事故や不正行為の報道があったものの、大きな事故にならずに済みました。2012年にはついに橋の開通式が行われ、8月13日には一般通行が開始されました。それまでは、金角湾の北と南を直接結ぶ交通手段が存在せず、多くの訪問者や地元の人々にとって待望の瞬間でした。

橋の名称は建設中に市民の意見を基に決まり、正式に「黄金橋」と認められました。これにより、ウラジオストクの名所としての地位も確立され、観光客にも人気のスポットになっています。

橋はロシア連邦の主要幹線道路であるA370号線の一部でもあり、沿海地方の交通網に重要な役割を果たしています。風や地震に対しても強い設計が施されており、安全性と耐久性を兼ね備えています。

パラメータ

• - 全長：2.1キロメートル
• - 海上の長さ：1,388メートル
• - 主スパン間：737メートル
• - 車道の幅：9.5メートル + 1メートル + 9.5メートル + 2 × 4.25メートル
• - 風荷重：最大47メートル毎秒に耐える能力
• - 地震荷重：第VIII階級

結論

黄金橋の完成は、ウラジオストクにおける交通の利便性を大いに向上させただけでなく、地域の経済発展にも寄与しています。美しいデザインと機能性を兼ね備えたこの橋は、未来の世代にも語り継がれるでしょう。

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